- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県
- 広報紙名 : 岩手県広報誌「いわてグラフ」 令和7年12月号
世界各地で異常気象や自然災害などが発生しています。これらは、二酸化炭素などの温室効果ガスの増加による地球温暖化を原因とした気候変動の影響によるものだと言われています。
県内でも、平均気温の上昇や豪雨災害、農作物への被害など、さまざまな影響が生じています。
そこで、県は2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げ、地球温暖化防止に向け、さまざまな取り組みを進めています。
自然豊かな岩手の環境を守るため、一人ひとりが温室効果ガスの排出を抑える省エネを意識し、できることから始めていきましょう。
▽温室効果ガス排出量実質ゼロとは
二酸化炭素に代表される温室効果ガスの排出量と森林などによる吸収量の差し引きをゼロにすること。
■温暖化の影響が、私たちの暮らしに広がっています
近年、地球温暖化の進行に伴い、私たちの生活環境にもさまざまな影響が生じ始めており、暮らしに直結する課題も表面化しています。
○平均気温の上昇
夏の平均気温の上昇が確認されており、熱中症のリスクの増大などにつながっています。
写真:ビルが立ち並び木々が茂る街なかの空に強い日差しが降り注ぐイメージ写真です。
○災害リスクの増加
温暖化によって台風や豪雨が起こると、洪水や土砂災害が発生しやすくなります。
写真:豪雨などにより、車道が浸水し、水は生垣近くまで迫っているイメージ写真です。
○漁獲量の減少
海水温上昇が要因とされる海洋生物の生息域の変化が報告されており、一部の海産物については、漁獲量の減少が確認されています。
写真:漁船に水揚げされた魚のイメージ写真です。
○農作物の品質低下
高温による農産物の生育不良や品質低下が確認されています。
写真:田んぼの土が乾燥してひび割れているイメージ写真です。
※各写真は本紙またはPDF版をご覧ください。
■家庭でもCO2の削減に取り組みましょう 温室効果ガスの現状
県内では、温室効果ガス排出削減の取り組みが進み、着実に成果が表れています。
一方で、2030年度までに排出量を57%削減するという県の目標を達成するためには、再生可能エネルギーの導入や脱炭素経営の推進など、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを加速していくことが必要です。
2022年度の排出量は約967万トン。2013年度比で約33.8%の削減を達成!
グラフが2つあります。
1つめ:部門別二酸化炭素排出割合を表した円グラフです。7部門の数値を時計回りに読みます。各数値について、端数処理の関係から、合計と一致しない場合があります。
家庭…家庭での冷暖房・給湯、家電の使用等 19.1%
産業…製造業、建設業、鉱業、農林水産業でのエネルギー消費 28.3%
業務…商業・サービス・事業所等 17.5%
運輸…自家用車、貨物車、船舶等 19.3%
エネルギー転換…発電所等での自家消費分 0.8%
工業プロセス…セメント製造時等の化学反応によるCO2 11.7%
廃棄物…一般廃棄物、産業廃棄物の処理に関するもの 3.2%
2つめ:岩手県における温室効果ガス排出量の推移を表した棒グラフです。2013年度を基準年として2022年度までの排出量と基準年比が表されています。年度、排出量、基準年比の順に読みます。
2013年度…基準年 1461万5千トン
2014年度…1311万3千トン マイナス10.3%
2015年度…1242万1千トン マイナス15.0%
2016年度…1219万9千トン マイナス16.5%
2017年度…1180万3千トン マイナス19.2%
2018年度…1155万2千トン マイナス21.0%
2019年度…1078万6千トン マイナス26.2%
2020年度…977万トン マイナス33.2%
2021年度…1013万7千トン マイナス30.6%
2022年度…967万トン マイナス33.8%
2022年度は 基準年比 排出量マイナス494万5千トン マイナス33.8%
前年比 排出量マイナス46万7千トン マイナス4.6%
※各グラフは本紙またはPDF版をご覧ください。
