くらし まちのヒーロー、消防団(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県陸前高田市
- 広報紙名 : 広報りくぜんたかた 令和7年12月号 No.1202
家族を守り、市民を守り、このまちを守るため
■消防団の活躍と現状
消防団とは、消防組織法に基づき、それぞれの市町村に設置される消防機関です。
所属する消防団員は、非常勤特別職の地方公務員として、日頃は本業に就きながら、火災はもちろん、風水害や地震・津波発生時の対応など、市民を守るためにさまざまな活動を行っています。
地域にとって無くてはならない大切な存在である消防団ですが、一方で、団員数の減少による団員確保は全国的な課題となっており、本市も同様に減少傾向が続いています。本年4月1日時点の本市の団員数は487人で、定員639人に対し150人余りが不足している状況となっています。(図参照)
今回は、市民の安心・安全を守り抜くため活躍する消防団の取り組みを紹介します。

■このまちを、そして団員を守る
陸前高田市消防団 団長
大坂 司(おおさかつかさ)さん
▽初めての火災現場、そして震災
昭和57年に入団し、消防団歴は40年以上になる中で、令和3年4月から団長を務めています。
振り返ってみて印象に残っていることは、初めての火災現場です。真冬に発生した住宅火災に出動し、凍った屋根に上って足場に気をつけながら放水した記憶があります。
そして東日本大震災。多くの仲間が被害にあった中で大変なこともありましたが、それ以上に、屯所で長期間寝泊まりしていた自分たちに、地域の皆さんが食事を用意してくれるなど、本当に助けていただいたという感謝の思いが今も強く残っています。
▽「つながり」という魅力
消防団の魅力は、震災時の経験に代表されるように、人や地域とのつながりができることです。
市内や気仙地区の消防団員、また地域の皆さんと顔を合わせる機会が増え、それが消防活動の現場でも生かされ、さらには一生付き合えるような仲間もできました。
いざという時に助け合える人がいることは、自身にとっての強みにもなると思います。
▽団員の確保に向けて
一方で、全国的な傾向と同様に、団員の確保は本市消防団にとっても切実な課題です。
来年4月からは、引退した元団員などが特定の活動や役割に限定して参加する「機能別消防団員制度」の導入を予定しています。また、後方支援などを担う女性団員の入団促進にも、企業訪問などを通じて力を入れていきたいと思っています。
▽絶対に殉職者を出さない
危険な現場に出動することもある消防団ですが、各団員はもちろん、無事を願って送り出してくれる家族の皆さんのためにも、時には撤退する勇気も必要だと考えています。
団長として、絶対に殉職者を出してはいけないという思いを強く持ち続けながら、地域に頼られる存在でありたいと思っています。
▽団員、地域の皆さんへ
団員の皆さん、そしてそのご家族の皆さんには、消防団活動にご理解ご協力をいただき感謝いたします。
また、入団を検討している皆さん、男女問わず大歓迎です。ぜひつながりをつくりながら、一緒にこのまちを守っていきましょう。
■期待の若手団員へインタビュー
▽いざというときに備えて
矢作分団第3部
菅野直城(かんのなおき)さん(34)
平成30年6月入団
夫婦で消防団に加入しており、日中は林業に携わっています。職場の同僚に消防団に入っている方々が多くおり、自然と消防団に加入しました。
同じ分団の皆さんは、分からないことがあれば教えてくれ、自分の家族のことも優先させてくれる、アットホームな雰囲気です。
本年の小友町や大船渡市の火事で、木が燃えると木の内側や根っこなどの目に見えない部分が燃えることがあることを知り、火の恐ろしさ、消火活動の大変さを実感しました。
日々の消防団活動では、訓練などで大変な時期もありますが、地域の力になれるように日頃から有事に備えて精進します。
▽消防活動を地域で支える
高田分団第3部
菅野久秀(かんのひさひで)さん(28)
令和3年6月入団
高校卒業後は、4年間市外にいましたが、その時から地元に戻ったら消防団に入団しようと考えていました。
消防団の魅力は、つながりができることです。移住してきた人やさまざまな業種の人と知り合うことで、消防活動や普段の仕事にも生かせるつながりをつくることができています。
夜間や勤務中の出動など大変なこともありますが、火事が複数箇所で発生した際など、消防署だけでは対応が難しい場合もあり、地域に詳しい消防団の協力は重要なことだと考えています。
今後、上の立場になっても自分の役割を果たせるよう、先輩方から学びながら頑張っていきたいと思います。
