- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県軽米町
- 広報紙名 : 広報かるまい 令和7年8月号(no.797)
■軽米町文化協会 山ぼうしの会
YAMABOUSHINOKAI
○和の心を 優しく楽しく 町民講座で広がるお茶の輪
軽米町文化協会の「山ぼうしの会」(横島美智子(みちこ)会長)は、町民講座としてお茶会を開き、日本の伝統文化である茶道を優しく楽しく町民に伝えている。会員は現在9名。流派の垣根を越えた会員たちが、親しみやすい雰囲気で活動を続けている。
活動の始まりは、かるまい文化交流センター宇漢米館の開館に併せて開催されたオープニングセレモニーでのお茶のふるまいだった。「文化の拠点に茶道がないのは寂しい」と立ち上がったメンバーが、一服のお茶を通して町民と心を交わしたことが、現在の活動の原点である。
年5回、宇漢米館2階の和室で開かれる町民講座は、作法を学ぶ堅苦しいものではなく、客の立場でのマナーや季節のしつらえに触れながら、お茶の時間を楽しむことを大切にする。花や器、和菓子に込められた季節感を感じることで、日々の暮らしが少し豊かに変わるという。
「お茶は決して難しいものではなく、誰もが自分なりの楽しみ方を見つけられる文化」と語る会長の横島さんと会員の関向玲子(れいこ)さん。参加者には椅子に座って楽しめる「立礼式」も取り入れ、年齢や体の状態を問わず気軽に参加できるよう配慮している。
今後は若い世代や子供たちにも気軽に参加してもらえるよう、活動の場を広げていきたい。「肩の力を抜いて、お茶の時間を楽しみに来てほしい」。やさしいひとときが、これからの町の文化を宇漢米館とともに育んでいく。