くらし 令和7年度 教育行政方針

3月町議会定例会で滝川幸弘教育長が「豊かな心と健やかな体を育み、生涯にわたって自ら学び続けようとする自主的精神に充ちた健康な町民の育成」に向けて述べた、令和7年度の教育行政方針の概要を紹介します。

教育のあるべき姿である「義務教育修了までに、すべての子どもに自立して社会で生きていく基礎を育てること」を念頭に、町の実情に応じた実効性のある施策を持ち、計画的に取り組みます。
学校・家庭・地域が力を合わせて、それぞれの役割や教育機能を十分に発揮して、地域に根差した学校教育の推進や生涯にわたって共に学び、共に教え合う生涯学習の取り組みにより「豊かな心と健やかな体を育み、生涯にわたって自ら学び続けようとする自主的精神に充ちた健康な町民の育成」を基本方針として、教育行政を推進します。
教育行政推進の前提となるのは「信頼」であり、その「信頼」を得るべく、洋野町の明るい未来を拓く子どもたちの「生きる力」、「自らを律し、協調しながらその将来を創造する力」の育成と、町民が生涯にわたって学ぶことのできる環境づくりのため、学校・家庭・地域・行政が一体となった教育・文化・スポーツの振興に努めます。

■学校教育の充実・青少年の健全育成
長期休業期間には、中学3年生を対象に、志望校合格に向けた学習支援を行う「ひろの学習塾」を開設します。
小学校高学年の算数及び英語、中学校全学年の数学、英語において引き続き学習者用デジタル教科書を導入し、情報活用能力の育成と学習効果の向上を図ります。
「海洋科」を中心とした「ひろの学」を推進し、生まれ育った地域に喜びと誇りを感じ、たくましく生き抜くことができる子どもの育成に努めるなど、心の教育の充実に取り組みます。
学校給食の安全・安心の確保に向け、給食センターの徹底した衛生管理、地元産食材の一層の活用に努めるほか、子育て世帯の経済的負担を軽減するため、小・中学生の学校給食費無償化を継続します。
種市高・大野高の存続に向け、特色や魅力のある学校づくりのため、教育の質の確保と教育環境の充実を県に要望するとともに、地域みらい留学事業の実施や入学支援金の拡充を行い、高校存続に向けた取り組みを進めます。

■生涯学習の推進
「人生100年時代」「超スマート社会」に向けて、町民が「いつでも、どこでも、だれでも」学べる学習活動を支援するため、学習ニーズや社会の動向に即した各種町民講座の開講など、心豊かに生きるための学習意欲の向上と学習機会の提供に努めます。
子ども・家庭・学校・地域・行政の5者が連携した地域の教育課題の解決に向けた教育振興運動では、「家庭学習の充実」と「体験活動の充実」に積極的に取り組み、親子学習の機会を提供するほか、地域の教育力を活かした次世代の育成、地域人材の活躍の場の創出となる「学校を核とした地域づくり」を推進し、子どもの安全安心な居場所づくりと地域が一体となった実践活動への支援による教育力の向上に向けた取り組みを進めます。
青少年による他地域との相互交流の充実を図り、心豊かな子どもの育成に努めます。
生涯学習の基盤となる施設の老朽化が進行していることから、施設の効果的な改修に取り組み、利便性の向上に努めます。

■スポーツ・レクリエーションの推進
町民が生涯にわたってスポーツに親しみ、健康・体力の維持増進と運動習慣の定着に向けた取り組みを継続し、各世代に合ったレクリエーション大会や各種スポーツ教室の充実を図るほか、障がいの有無に関わらずスポーツ活動ができるよう、各施策や関係機関の連携を推進し、だれもが、いつでも、どこでもスポーツができる機会を拡充します。
安全性の確保が懸念される施設の計画的な改修のほか、学校施設開放事業を継続し、町民がスポーツに取り組む機会の確保に努めます。
スポーツ活動の活性化や技術力の向上を図るため、社会体育団体の運営を支援するほか、中学校部活動の地域移行に取り組み、活動機会の確保に向けて地域のスポーツ・文化芸術団体との連携・協働による持続可能な活動環境の整備を推進します。
各競技の合宿誘致や大会の招致、施設を活用したスポーツ交流など、質の高い競技に触れる機会を創出し、競技スポーツに取り組む意識の醸成と技術力の向上を図ります。

■芸術文化の振興・地域文化の継承
町民文化会館において、町民のニーズを捉えた鑑賞事業を通じて、多くの町民に優れた芸術作品に触れる機会を提供するとともに、町民自らが舞台芸術に参加できる場の創出に努めます。
小・中学生を対象とした芸術鑑賞を通じて、芸術文化に触れる機会を提供し、児童生徒の豊かな人間性を育むとともに、情操教育の推進に努めます。
町芸術文化協会等と連携を図りながら、町民文化会館の機能を有効に活用した事業を展開するとともに、文化祭における舞台発表や作品展示、町民ギャラリーの開設など、町民の自主的な芸術文化活動の振興支援に努めます。
歴史民俗資料館の展示公開をはじめ、町の歴史を記録する町史等編さん事業の推進を図ります。
また、文化財の収集、保存、調査研究を行うとともに、埋蔵文化財の調査、記録保存に取り組み、その成果の公開などによる郷土の歴史文化の理解促進、文化財保護活動の啓発、郷土芸能の伝承活動の支援に努めます。