- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県七ヶ浜町
- 広報紙名 : 広報しちがはま 令和7年9月号
■経営状況
《上下水道経営、現在は良好ですが…》
◇上水道
令和6年度の経常収支比率は109・38%でした。収益性を見る際の代表的な指標である経常収支比率は、人件費などの経常費用(常にかかる費用)が、経常収益によってどの程度賄われているかを示すものです。
この比率が高いほど経営が安定し、100%未満であると損失が生じていることになります。109・38%は、安定経営を維持しているといえます。
水道料金をみると、料金回収率が96・85%と100%を下回っています。100%に近づくほど安定しています。
では、これからの経営はどうでしょうか。
40年を過ぎた水道管は、全体の約30%で、今後も増えることが予想されます。
計画的に管の更新を行っていますが、水道施設の破損などは、将来の予測が難しいため、更新費用も不透明です。
このため、上下水道事業所では、利益のうち、まだ使途を決めていない未処分利益剰余金の一部を将来の建設改良費に充て、今後の水道施設の維持のために積み立てをしています。
◇下水道
令和6年度の経常収支比率が103・76%で概ね安定しているといえます。
七ヶ浜町の下水道普及率は、99・9%で、すでにほとんどの施設整備は終わり、新たな整備に費用を要しないためでもあります。
では、下水道のこれからの経営はどうでしょうか。
下水道使用料をみると、回収率が69・51%と100%を大幅に下回っています。使用料で経費を賄えていないのです。
しかも、下水道管は、これから耐用年数の50年を迎える管が増え続けるため、更新費用が発生する見込みです。
さらに、上下水道には、近年、もう一つの課題が浮上しています。それは人口減少問題です。今年8月1日現在の町の人口は1万7374人ですが、2022年に策定された七ヶ浜町長期総合計画の将来人口では、2030年には1万6944人、2040年には、1万5671人になると推計されています。
この人口減少にともない、上下水道の使用量が減り、使用料金も減少し、施設の維持管理に影響していきます。
七ヶ浜町の水を取りまく経営状況は、今は安定してはいるものの、将来を見据えた時、必ずしも楽観はできない状況です。
これからも皆さんのもとへ、水を安定して供給できるよう、そして、皆さんが安心して下水を流せるよう、将来を見据え、様々な角度からしっかりと検証していきます。
今年度開催を予定している第三者による上下水道料金審議会の中でも審議していただく予定です。
■第2弾!ダーツをデザインした新マンホールふた!
町では、下水道に関心を持ち、その大切さを理解していただく入り口として、デザインマンホールふたを設置してきました。
その第1弾は、七ヶ浜町マンホールデザインコンテストの最優秀賞作品で、青空と海と黒松がデザインされています。第2弾では、「七ヶ浜アロープログラム5周年」を記念したデザインです。併せて、マンホールカードも作成することが決まりました。マンホールカードは、コレクターや町を訪れる方のお土産としても大変人気です。ぜひ、新しいデザインマンホールふたを探し、マンホールカードをもらおう!デザインマンホールふたの設置場所やマンホールカードの配布方法などは、決まり次第広報七ヶ浜や町ホームページでお知らせします。お楽しみに!
■大雨時には節水にご協力を
台風などの大雨により、マンホールや下水道管の隙間から本来は流れ込まない大量の雨水が流入すると、マンホールから下水があふれる恐れがあります。
また、町も利用している「仙塩浄化センター」に処理能力を超える下水が流入することにより、一時的にトイレ排水などの汚水の流れが悪くなることがあります。
大雨の時は、被害を避けるためにも一度に多くの水を流さないなど、ご利用の皆さまには無理のない節水を心掛けていただくよう、ご協力をお願いします。
■七ヶ浜町の管は90cm
今年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管破裂による道路陥没事故では、破損した下水道管の直径は4.75mでした。
七ヶ浜町の最も太い管は、上水道で45cm、下水道で90cmです。
問合せ:上下水道事業所
・上水道係
【電話】357-7456
・下水道係
【電話】357-7457