- 発行日 :
- 自治体名 : 秋田県横手市
- 広報紙名 : 市報よこて 令和7年5月号
令和6年9月、雄物川地域に開業した同事業所は、一般企業での就労が難しい障がいのある方が作業する就労継続支援B型事業所。理事長の栗田太門(くりたたもん)さんは「のんびりとした地域の雰囲気を大事にしたこの場所で、障がいのある方が楽しく働けるという選択肢を増やしたい」と語ります。
■起業したきっかけは?
起業する前、地元に就労継続支援B型事業所がなかったことです。空き家を買い取って改修し、この事業所を設立しました。元々あった庭も畑もそのまま使用しています。
■事業所名の由来は?
『ぽっくる』はアイヌの妖精に由来します。目立つことはなくとも、必要としている人をそっと支えるやさしい小人。そんな存在の事業所でありたいと考えています。
■事業所の特徴は?
実家にいるような穏やかな雰囲気の中で、利用者が作業できることです。農作物の栽培や野菜の下処理、スーパーで売られる野菜の袋詰めなどを行っています。私たちは町内会にも所属していて、配布物や回覧板を持っていくことで、近所の方と顔なじみの関係を構築できています。
■起業して良かったことは?
利用者の表情が日に日に良くなり、言葉数が増えていく姿をたくさん見られることです。地元の利用者が増えてきて、少しは地域に貢献できているのかな、とうれしく思っています。
■大変だったことは?
NPO法人という形態をとったので、その設立のために勉強をしましたが、行き詰まることがありました。そのとき、県南NPOセンターやBizサポートよこてからのアドバイスに助けられました。そのおかげで構想を練り上げることができました。
■今後の目標は?
利用者の賃金と能力アップのために、作業の種類を増やしたいです。内職や軽作業を積極的に請け負うことで、地域の理解も進み、共生社会の実現に少しでも役に立てるのではないかと考えています。
■今後起業を目指す方へ
多方面からのアドバイスは自分の『構想』を『信念』に変えると思います。そうすれば、自分で決定する覚悟ができます。今持っている構想を簡単に捨てないでください。
・障がいのある方が地域とつながり、穏やかに生活できるグループホームを作りたいと話す栗田さん
・田園風景に囲まれた事業所裏の畑にはシソ、チョロギ、ブルーベリー、パクチーなどを栽培
・利用者による作業風景。写真は漬物に使用する野菜の下処理を行っている様子
▽NPO法人きらり横手 障がい福祉サービス事業所「ぽっくる」
所在地:横手市雄物川町沼館字昼飯塚9番地
【電話】23–8180
営業時間:午前8時~午後5時
定休日:土曜・日曜・祝祭日の一部
【E-mail】[email protected]
問合せ:起業に関するご相談は…商工労働課
【電話】32-2115