スポーツ 住人十色(じゅうにんといろ)

■「静」と「動」を巧みに操り、全国トップクラスに輝く
寒河江高校2年 岸華帆(きしかほ)さん(栗木沢)

武道とスポーツの要素を融合した競技として、世界的に親しまれている空手道。
空手道には、2人の選手が攻防を繰り広げる「組手」と、相手との攻防を想定した演武を通して、技の正確さや力強さなどを競う「型」の2種目があります。
今回は、今年1月に開催された「第1回全日本極真『型』空手道選手権大会」(主催:一般社団法人国際空手道連盟極真会館)の高校生女子の部で、第3位の成績を収めた岸華帆さんを紹介。空手道の魅力や今後の目標などをお聞きしました。

○始めたきっかけは?
先に空手道を習っていた2人の兄たちの姿に憧れたことをきっかけに、小学校4年生頃から始めました。
兄は技に求められるスピードが速く、軸もブレることなくしっかりとしています。週に1回の稽古や家で練習しているときも、兄の姿をよく意識しています。
また、素晴らしい指導者に恵まれていることも長く続けられていることの一つだと思います。長岡淳一師範代は一人ひとりの良さを伸ばし、目標に合わせて指導をしてくださいます。空手の楽しさや魅力など、師範代からは多くのことを学んでいます。

○空手道の魅力は?
「型」は練習を重ねるたび、上達していることが感じられ、精神や体幹が鍛えられたりすることに魅力を感じています。高校で所属している弓道部でも、先生から体幹がしっかりしていると褒めていただき、これまでの積み重ねが実感できてうれしかったです。
また「組手」については、稽古で兄や母と手合わせをすると、遠慮なく全力を出せるので、たまっていたストレスを発散できます(笑)。

○大変に感じることは?
「型」は理想の技を意識する一方で、その技になかなか近づけないことに、もどかしさを感じています。万全の状態で大会に挑めるように、腰の高さや指先の位置など細かいところを、競技が始まる直前まで練習を重ねて調整しなければならないことが大変です。

○今回の受賞で感じたことは?
全国から多くの選手が出場する中で受賞することができ、とても光栄に思っています。しかし、1位を目標に挑んだため、準決勝で負けたときはとても悔しかったです。
兄が4月から進学のため家を離れることになり、直接アドバイスを受ける機会が減り寂しいのですが、これからも目標とする兄の型を意識しながら、また、師範代の指示を仰ぎながら自分の技を磨き、しっかりと競技に向き合っていきたいです。