文化 喜多方の美 美術館のコレクション No.38

■橋本 照〈涛沸の砂丘〉 1992年 130.4×97.1cm キャンバス・水彩

猪苗代町にゆかりの水彩画家・橋本照(はしもと てる・1927~2014)は、会津地域の小学校に勤務する傍らで、日本各地でスケッチ旅行を行っていました。その中でも、北海道東部の汽水湖・涛沸湖(とうふつこ)は好んで訪れた場所でした。
今にも雨が降り出しそうな雲間から、陽光が湖面を照らし輝きを放っています。前景の草は素早い筆致で描かれ、風の強さが感じられます。移ろう風景への感動が表現された一作です。