- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県昭和村
- 広報紙名 : 広報しょうわ 令和7年4月号
■「生業と誇りある仕事を生むむら」
農業の振興については、今年度実施した水稲の有機栽培実証事業の検証に基づき、新年度は小野川地内で有機栽培を実施し、収量や食味など慣行米との比較検証を行い、PRすることにより、水稲農家の担い手確保や村産米の高付加価値化に取り組んでいきます。
また、農業従事者の高齢化や後継者不在などによる担い手不足等により、集落組織や生産組合等の団体においては、営農の継続が困難になっていることから、今年度に策定した地域計画により、優良な農地を確保し、耕作放棄地や遊休農地の発生を防ぐため、作業の省力化等の効果が期待される、景観形成作物の普及推進を継続していきます。
このほか、農作業の手伝いと観光等をセットにして、移住や定住を希望する方を募集し、新たな視点から新規就農や交流人口拡大につなげていきます。
有害鳥獣による被害軽減対策については、既に地域ぐるみで実施している集落や団体等に対しましては、より効果的な進入防止対策となるよう、関係機関の協力を得ながら情報の提供等を行うとともに、広域的な対策が困難になっている集落に対しては、課題等の解決に向けた意見交換等を行いながら、集落の実情に即した鳥獣被害対策の推進に努めていきます。
また、電気柵の導入、ワナ猟免許や銃猟免許の取得、箱ワナの整備やくくりワナの購入のほか、防獣アラームなど被害防止対策機器についても支援を拡充し、将来にわたって持続可能な体制が確保されるよう、引き続き、積極的に取り組んでいきます。
からむし工芸博物館では、奥会津7町村文化施設間連携企画展「奥会津の川」や「北と南の交流展」、地機学習会などを通して、からむしに触れる機会を引き続き提供していくほか、奥会津昭和からむし織について、国の支援を得ながら、後継者の育成や需要の開拓など、関係団体と連携し、更なる振興に努めていきます。
また、新年度も草加市で開かれるイベントに参加する団体を支援するとともに、草加市民や草加市小学校の児童が、本村の自然や伝統文化、産業を体験する機会を通して、交流の活発化と友好関係をさらに発展させていきます。
このほか、首都圏で開催されるイベント等に参加し、本村のPRを積極的に行うとともに、喰丸小と道の駅を観光拠点の核とし、季節毎のイベントを通じて、本村の魅力を発信する事業を展開し、新たな観光資源を発掘しながら、村内の賑わいを創出していきます。
昭和の森キャンプ場については、本村が有する豊かな自然環境を保全・保護するため、害虫被害木の防除・駆除を行いながら森林整備を行い、景観の保全を図っていくとともに、キャンプ場を利用される方の利便性の向上を図りながら、魅力ある観光施設の整備に取り組んでいきます。
■「先端的過疎への挑戦」
新年度においても、村民のデジタル活用の普及啓発をさらに進めるため、全村民を対象としたスマホ教室を集落ごとに開催し、デジタル技術をより身近に、より親しみを持っていただける取組を進めていくほか、村民の行政手続簡略化のため、引き続き、マイナンバーを活用した手続きの運用に取り組んでいきます。
また、今後の役場庁舎等の整備に向け、維持管理コストの低減を検討する電力見える化事業に新たに取り組むほか、小児科医・産婦人科医・助産師にオンラインで相談できる取組や除雪事務効率化事業の除雪支援システムなどを継続するとともに、公共インフラWi-Fiを活用し、村外で生活する親族が村内に居住する高齢者を見守るために必要となる機器の購入費用を助成し、高齢者が安心して暮らせるよう取り組んでいきます。
■「選択と集中の行政運営」
村で検討していた庁舎等の建設候補地については、県が公表した野尻川洪水浸水想定区域内に含まれるため、野尻川洪水浸水想定区域の影響を受けない新たな建設候補地を選定し、令和11年度の工事着工に向け、役場庁舎庁内検討会議において役場庁舎の方向性や基本構想、資金計画などについて検討を重ねながら素案を取りまとめるとともに、地域住民や各団体等に参加していただく検討委員会を組織し、意見を伺うこととしています。
村道維持管理につきましてては、路面の補修やガードレールの補修など、現在の実情や緊急性等を勘案し、安全で安心な通行を確保するための工事を実施していきます。
また、大芦地区八反田地内の八反田橋橋梁補修工事や橋梁定期点検、道路ストック総点検を行うなど、インフラの維持管理と強じん化対策に取り組んでいきます。
このほか、人口減少や施設・設備の老朽化が進む中、官民が一体となり施設の管理・更新のマネジメントを行う必要があることから、新年度からウォーターPPPを試行的に導入し、持続可能な下水道事業の構築に向けて、国や県の指導の下、事業を進めていきます。