- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県双葉町
- 広報紙名 : 広報ふたば 2025年12月 災害版 No.175
■夢と希望のある「学び」へ
令和7年も師走を迎え、寒さが厳しさを増す中、1年の総まとめの時期となりました。近年は猛暑や線状降水帯による洪水災害など、これまでに経験のない異常気象が頻発しており、行政としても防災対策の見直しが急務です。今年は特に「クマによる人的被害」が急増し、学校現場でも対策が協議されています。
東日本大震災と原発事故による全町避難から、避難指示解除、役場新庁舎での業務再開を経て3年3ヶ月余りが経過しました。復興が進む中、「文教の町、双葉町」としての学びを継承し、将来を担う子どもたちの育成を目指して、「教育基本構想」「教育基本計画」を基に、新学校建設の基本設計の最終段階に入っています。
■教育委員・社会教育委員 京丹波町視察研修
10月30日から11月1日には、双葉町教育委員と社会教育委員の皆さんと京都府京丹波町への視察研修を実施しました。視察先である京都府立須知高校や京丹波町立和知中学校では、町の伝統芸能である和知太鼓や人形浄瑠璃の伝統芸能継承を目的とした、特色あるカリキュラムの説明をいただきました。また、京丹波町教育委員と社会教育委員の皆さんとの意見交換会では、地域と学校が一体となった伝統文化の保存・継承の取り組みなど、教育分野における様々な意見交換をしました。今後は、生徒交流に加え、伝統芸能や食文化などの分野にも交流を広げていきたいと思います。最終日には世界遺産である仁和寺を訪れ、双葉町出身の学芸員・朝川美幸さんの案内で、国宝や重要文化財の解説を受け、古都の歴史と文化の重みを体感するとともに、文化財の保存・活用の重要性について、改めて考える機会となりました。
■令和7年度双葉町郷土文化講座
11月8日、双葉町産業交流センターにおいて歴史文化講座を開催し、町出身の泉田邦彦さん(石巻市博物館学芸員)と朝川美幸さん(仁和寺学芸員)が講師を務めました。文化財や古文書レスキューの報告に続き、標葉氏の歴史や町の寺院に関する講演が行われ、約50名の方に参加いただきました。講演後の質疑応答では、参加者からの質問が多数寄せられ、町の歴史と文化を再認識する貴重な講演となりました。
双葉町教育委員会教育長 舘下 明夫
