- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県双葉町
- 広報紙名 : 広報ふたば 2025年1月 災害版 No.164
長崎大学では、健康福祉課内にスタッフが駐在し、放射線被ばくと健康についての相談窓口を担当しています。『広報ふたば』を通じ、放射線と健康に関する情報を発信しています。
■放射性物質の身近な疑問「水道水の安全性について」
長崎大学が2023年に双葉町で実施したアンケートでは、回答いただいた404人のうち、265人(69.5%)の方が水道水の飲用に不安を感じていることがわかりました。この声を受け、今回は水道水の現状についてご紹介します。
双葉地方水道企業団の小山浄水場からは、広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町の5町に水道水を供給しています。浄水の過程では、凝集剤を用いて水中の汚れを固まりとして沈殿させ、その後、ろ過と塩素滅菌を経て処理を行うことで、水の安全性を確保します。そして放射性セシウムは土や汚れに強く吸着しやすい性質を持っていることから、従来の浄水過程で取り除くことができます。
水質検査についても、厳しい基準に基づき実施されています。双葉地方水道企業団では、1日1回、ゲルマニウム半導体検出器を用いて水道水中の放射性物質を測定しているほか、日本で初めて24時間連続測定装置を導入しました。この装置により、1時間ごとに放射性物質が自動的に測定されています。また、水道水の安全性についてより多くの方に知っていただくために、浄水場の見学も随時受け付けているほか、住民の申し出に応じた蛇口でのモニタリングや、工業用水の週1回の定期検査も実施されています。これらの取り組みの結果、2015年以来、すべての測定結果で放射性物質が「不検出」となっています。
「不検出」とは、測定機器が検出可能な最小値(キログラムあたり1ベクレル)未満であることを意味します。これまでの検査データは双葉地方水道企業団のホームページに公開されており、どなたでも確認することができます。
詳細は、二次元コードから双葉地方水道企業団のホームページをご覧ください。
しかし、アンケート結果からわかるように、水道水の安全性に対する不安を抱える方がいらっしゃることも事実です。こうした声を踏まえ、引き続き客観的でわかりやすい情報の提供に努めてまいります。ご質問やお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
※二次元コードは本紙をご覧ください。
問合せ:健康福祉課 健康づくり係
【電話】0240-33-0131