- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県水戸市
- 広報紙名 : 広報みと 令和7年12月1日号
超高齢社会となり、ますます必要とされる「介護職」。その現場は多忙なときもありますが、笑い声が絶えず、皆さんいきいきと働いています。この特集では、寄り添い、支える、介護職の皆さんを取材。その仕事の魅力などを紹介します。
■誰かの支えが必要になったときの希望
自分や家族が、日常生活を送るうえで、誰かの支えが必要になった。そのようなときに頼りになるのは、「介護職」として働く皆さんの存在です。彼らは、食事や入浴の介助、リハビリの手伝いなどをしてくれます。
日常生活に支えが必要になったときに寄り添ってくれる「介護職」の皆さんは、いざとなったときの希望そのものです。
■ますます高まる介護職の需要
2025年10月1日時点で、水戸市の高齢者人口は、7万3601人。市の人口の約3割が高齢者です。この数字は年々増え続け、2050年には9万人近くになると推計されています。
また、2025年8月時点での市の要支援・要介護認定者数は、1万4638人。こちらも2050年には2万人近くになると推計されており、介護職の需要は、増え続けていきます。
■たくさんあります!介護サービス
介護施設に通ったり、宿泊したり、自宅に来てもらったり。ケアプランに基づいて提供される介護サービスは、20種類以上あります。
◇例えば…
・通所介護(デイサービス)
デイサービスセンターで、食事や入浴、レクリエーションなどの介護サービスを日帰りで受け
ることができます。
・短期入所生活介護(ショートステイ)
短期間宿泊して、食事や入浴などのサービスを受けることができます。
■介護が必要かな?と思ったら
かかりつけの病院や介護保険課、各高齢者支援センターに相談してください。本人だけでなく、家族からの相談も受付けています。
◇介護サービスを利用するまで
相談
↓
要介護認定の申請
↓
認定・審査
↓
要介護認定
↓
ケアプランの作成
↓
介護サービスの利用
■デイサービスをとおして自らできることを増やすためのお手伝いを
あずみ苑 水戸 介護職員
松島ゆかりさん
◇利用者と関わる時間をできるだけ増やしたい
松島ゆかりさんは、15年にわたり、介護を必要とする方のために力を尽くしています。
松島さんの仕事は、デイサービスを利用している方の生活のお手伝い。一人一人の健康状態の確認や、食事・入浴・トイレの介助など、一日の中でやることはたくさんあります。そんな中でも、松島さんが意識していることは、一人一人と接する時間を増やすこと。「介護職は常に時間との戦いです。そのような中でも、利用者の皆さんと関わる時間を増やしていきたいんです」。そう語る松島さんは、介助しているときだけでなく、食事後の清掃作業中やレクリエーションの準備中にも、利用者にあたたかく話しかけます。「今日のご飯はおいしかったですね」「体調はいかがですか」。松島さんの周りは、笑顔であふれています。
◇できることが増える瞬間を見届けるのがうれしい
松島さんがやりがいを感じる瞬間は、利用者のできることが増えたとき。松島さんが勤めている施設では、手先の感覚の維持などを目的として、マスコットづくりを行っています。ある利用者がなかなか作れずにいたため、松島さんが寄り添い、ときには手伝うことで、ようやく完成させることができました。後日家族から聞いた話では、その利用者はマスコットを家に持ち帰った後、リビングに大切に飾っているのだそうです。松島さんは「初めはうまくできずに、私たちが手伝いながらしていた作業も、次第に自力でできるようになることもあります。皆さんの役に立てていると実感できるし、この仕事をやっていてよかったなと感じます」と話します。
常に利用者のことを最優先に考え、楽しい雰囲気を作りながら、自分でできることを増やす手伝いをしている松島さん。利用者のために、今日も明るく働いています。
◇松島さんのある日の1日
8：30 出勤、引継ぎ、送迎準備、備品準備
8：30～9：30 利用者の送迎
9：30～10：00 入浴準備
10：00～12：00 入浴介助
12：00～13：00 昼食介助
13：00～14：00 休憩
14：00～15：30 集団レクリエーション、体操、工作レクなどの介助
15：30～16：00 おやつ介助
16：00～16：30 送迎準備
16：30～17：30 利用者の送迎
17：30 退勤
■利用者の声
◇職員の皆さんのおかげでとても楽しい(90代女性)
職員の皆さんは盛り上がるレクリエーションを企画してくれるので、ほかの利用者ともお話しながら楽しめます。家にこもっていたときより、ずっと楽しいです。
◇いつもやさしく接してくれてありがとう(80代女性)
現在夫婦で通っています。いつもやさしく介護してくれる皆さんのいない生活は考えられません。本当にありがとう。
問合せ：介護保険課
【電話】297-1018