- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県笠間市
- 広報紙名 : 広報かさま 令和7年6月号
■地域おこし協力隊とは?
地域おこし協力隊とは、総務省が平成21年度から取り組んでいる制度で、都市部の意欲ある人材が地方へ移住(最長3年)し、地域力の維持・強化を目的とした支援活動を行うものです。
■笠間の魅力に引き寄せられて~私の移住ストーリー~
▽プロフィール 三宅輝明(みやけてるあき)隊員(28歳)
2024年5月より笠間市の地域おこし協力隊として着任。笠間市の特産品である栗を活用し、笠間栗ファクトリー株式会社と連携して、栗製品の品質向上、商品開発、販売促進などの支援を行っています。活動を通じて、地域の活性化につながるような「笠間の栗のブランド化」に貢献することを目指しています。
―笠間の協力隊に応募したきっかけは?
都内で開催されていた「移住フェア」で笠間を知りました。笠間市は栗の一大産地で、「笠間の栗」のブランド化を進めるために、地域おこし協力隊を募集していました。前職では、農業生産法人に勤め、農業の生産現場や食品加工・販売・事務・デザインなど、さまざまな業務に携わっていたこともあったため、「前職で培った農業や食品加工の経験が活かせるかもしれない」と思い、地域おこし協力隊に応募しました。
―笠間を初めて訪れた印象は?
さすが栗の産地、市内のいたるところに栗の圃(ほ)場があったり、栗を活かした商品がお店に並んでいたり、栗というものが地域の誇りとしてしっかり根付いているのを感じました。
都心へのアクセスの良さに加え、自然の豊かさ、観光名所、文化的な魅力が数多くあり、笠間は自然と都市機能が絶妙に調和した「ちょうどいい田舎」で、楽しげなまちという印象でした。「ここなら自分の経験を活かした活動ができそう、住む場所としても魅力的」と感じました。
―1年目の活動はどうでしたか?
笠間栗ファクトリー株式会社では、「笠間の栗のブランド化」を目指し、一次加工品の製造や品質向上、業務改善、販路拡大に取り組みました。また、栗生産者と連携し、高品質な栗を供給できる体制づくりにも注力し、県内外の市場に向けた販促活動にも積極的に取り組み、多くの消費者に笠間の栗の魅力を届けられたと感じています。
■連載―笠間の小道
▽方言に耳を慣らした日々。の話
笠間に移住して驚いたことの一つに、日常会話の中で飛び交う方言があります。笠間栗ファクトリーでもパートさんたちが使う言葉で「どういう意味だ?」と思うこともしばしばありました。
工場で作業していたある日のこと。パートさんの一人が「いしけー栗あったんだけど」と言ってきました。最初は、「石っぽい栗のことかな?」とポカンとしていたのですが、すぐに周りの人が「状態があまり良くないってことだよ」と教えてくれました。その後も時折「これかっぽっといて」「ごじゃっぺなこと言うなよー」など聞き慣れない言葉が飛び交う日々が続き、次第にこうした言葉がすっかり耳に馴染むようになっていました。
ただ、「いやどうも」だけは、いまだにその意味をうまく捉えるのが難しいと感じています。この言葉は、挨拶、謝罪、驚き、共感など、あらゆるシーンで使うことができる万能な言葉で、時には「いやどうも」だけで会話が進んでいることもあるように感じます。私が完全に「茨城の人」になれる日は、もう少し先になりそうです。
(三宅さんの方言メモ)
ごじゃっぺ:いいかげん。でたらめ。間違い。
いしけー:ぼろい。わるい。しょぼい。使えない。
かっぽる:捨てる。投げること。
いやどうも:あいさつ、謝罪、驚きや共感などの社交辞令で使われる。翻訳が難しい万能な言葉。
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問合せ:企業誘致・移住推進課
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