- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県守谷市
- 広報紙名 : 広報もりや 2025年6月号
■救命の最前線に立つ。
守谷消防署 救助隊
野本(のもと) あか莉(り)さん
事故や火災などの現場に駆け付け、人々を救助する消防士。常総広域消防は、水海道にある消防署を本部とし、常総市水海道地区、守谷市、つくばみらい市の3市で構成された広域消防です。今回は、守谷消防署救助隊の野本さんにお話を伺いました。
消防には、消防警防隊、救助隊、救急隊などの部隊があり、さまざまな現場でそれぞれが連携して任務を果たしています。オレンジの隊服がトレードマークの救助隊は、火災から逃げ遅れた人や事故で動けない人の救出など、最前線で人命救助活動を行う部隊です。女性の救助隊員は、全国的にも珍しいそうで、茨城県内でも野本さんを含めて2人しかいないのだとか。
消防に入って6年、救助隊に配属されて3年目を迎える野本さん。学生時代からぼんやりと人の役に立つ仕事がしたいと考えていましたが、友人を交通事故で亡くしてしまった際に、「何か自分にできることがあったんじゃないか」と、命を救う職を意識し、消防の中でも助ける側の人に一番近く、救命の最前線に立つ救助隊を目指すように。
「ゆくゆくは女性管理職として活躍することを期待しています」と署長からの期待も熱い野本さん。周囲の期待をひしひしと感じていたそうで、「先輩方に早く追いつこう、期待に応えよう」と、訓練や勉強に励んできました。特に女性の救助現場に率先して当たるそうで、「女性であることで救助者に安心してもらえ、役に立っているなと感じる」と、自分の役割を実感するそうです。「ありがとうって言ってもらえた時にやりがいを感じますし、日々の訓練でやってきたことが現場で生かされた時が一番達成感があり、やってきて良かったなと思います」と、仕事への思いを語ってくれました。今では後輩もでき、教わる立場から教える立場に変わりました。今後の夢について、「これから女性隊員も増える中で、女性が働きやすい職場環境を自分から作っていきたい」と語ってくれました。
負けず嫌いだという野本さん。今は、救助技術大会出場に向けて、「体力や筋力は男性に比べて劣るかもしれないが、気持ちで負けたくない」と訓練に励んでいます。大会でのご活躍を応援しています。
皆さんの身近で「技」を持っている守谷市民・出身の方がいらっしゃいましたら、ご紹介ください。