子育て モンゴルからの視察団が来訪 本市の幼児教育の取り組みを視察

モンゴルの首都ウランバートル市にあるバヤンゴル区から、幼児教育の質の向上を目的として、幼児教育関係機関の代表者を中心とした視察団56人が、4月と5月にかけて、本市を訪問しました。
視察団は、市内の保育施設や幼稚園を訪問し、子どもたちの生活や遊びの様子を見学しました。また、本市の保育・教育方針、職員の研修体制、地域連携による取り組みに関する説明がありました。
視察団の皆さんは、子ども一人一人の個性を尊重した保育や、安全で安心な教育環境の整備に強い関心を示し、見学中には多くの質問が寄せられました。視察後には、本市職員との意見交換の場が設けられ、幼児教育に関する政策、現場での実践・課題への対応など、活発な意見が交わされました。視察団からは「行方市の取り組みは、非常に参考になり、モンゴルに戻ってから子どもたちに貢献したい」との声が聞かれました。
今回の視察をきっかけに、今後は幼児教育分野にとどまらず、福祉、環境、文化など幅広い分野での交流・協力関係の構築を目指していきます。今後は相互理解を深め、持続可能な発展に寄与する国際交流を、引き続き推進していきます。

■きっかけは東京オリンピック
東京2020オリンピック開催時に本市が、モンゴルのホストタウンとして登録されたことがきっかけで、モンゴルとの多方面にわたる交流が始まりました。
永続的な人的・経済的・文化的な相互交流をはじめ、モンゴルに関連したフォーラムへの積極的な参加や、駐日モンゴル国大使館との交流も進めてきました。
現在では、友好交流の証しとして、モンゴルからも多く政府関係者が本市を訪問し、本市の風土や基幹産業である農業体系、豊富な農畜水産物を知っていただく機会を作ってきました。今後は、さらなる友好交流継続と、新たな関係構築をし、お互いを理解し合うことでさらに強い絆を結んでいくことが期待されます。

■モンゴルとの交流の経過

■参加した園長の声
・特別支援が必要とする子どもに対するプログラムが素晴らしい。モンゴルに帰ってからの参考にしたい。
・行方市はとても緑豊かで恵まれた環境であり、子どもたちにとって、とても良い環境であると感じた。

■さまざまな分野で交流を
2回の訪問で、区の全幼稚園の園長が行方市を訪問し、とても多くの学びがありました。今後は幼稚園に限らず、教育・社会保障・地域開発・緑化事業など、さまざまな分野で交流を進めて行きたいと考えています。お互いに協力し、発展・拡大していく可能性を大いに秘めていると思いますので、今後とも積極的に交流する機会を作っていきたいと思います。
D.ムンフバータル副区長

■行方市の魅力をモンゴルに伝えたい
私は、行方市に住む皆さんの温かい人柄、優しさに引かれました。行方市は、霞ケ浦と北浦に囲まれ、青が広がる風景と澄んだ空気、豊かな自然が魅力の美しいまちだと思います。東京や成田空港からのアクセスも良く、治安も良いことから、外国人にとって非常に魅力的なロケーションです。行方市産の野菜などの食べ物は、オーガニックでとてもおいしく、それもまた大きな魅力の一つです。私は、行方市と縁がつながったことにいつも感謝しています。これからも大好きな行方市の魅力を、母国モンゴルへ積極的に伝えていきたいと思っています。

□U.ウルジ
元駐日モンゴル国大使館参事官。現在は、行方市地域プロジェクトマネージャーとして、本市とモンゴルの友好交流発展に努めている。

■モンゴルってどんな国?
□モンゴルのデータ
人口:350万5000人(2023年)
面積:156万4,100平方キロメートル(日本の約4倍)
民族:主にモンゴル人(全体の95%)
言語:モンゴル語(国家公用語)
宗教:主にチベット仏教等
主要産業:鉱業、牧畜業、流通業、軽工業等
日本からの距離:約3,000km
日本からの時間:約6時間(飛行機)
(参照:外務省のホームページ)

□バヤンゴル区のデータ
人口:23万6,400人
面積:29.49平方キロメートル
特徴:首都ウランバートルの中心に位置し、商業やサービスの中心地。モンゴル最大の火力発電所や国営の大病院、国営メディアのモンゴル放送などが所在。区の人口の60.9%は、35歳以下。