くらし あの日あのころ 第435回

田邊光明(たべみつあき)さん
(熊倉町大谷在住・77歳)

◆地域に一番近い仕事がしたい
私は市貝町の市塙に生まれました。子どもの頃は、夏は川で魚とり、秋は山でキノコ採り、冬は山で鳥追いなどをして遊んでいました。
小学4年生の時、岐阜県にできたペンフレンドをきっかけに文通が趣味になりました。英語を勉強して、中学2年生の頃にはアメリカ・オーストラリア・フィンランドなどにもペンフレンドができ、航空便の到着を待つ日々でした。いつしか交流は途絶えてしまいましたが、岐阜県のペンフレンドとは、66年を経た今もメル友としてつながっています。
大学では社会福祉を学び、主な専門は地域福祉と社会教育、今で言う生涯学習です。学業だけではなく、YMCAの子ども会やキャンプリーダーのボランティア、家庭教師、学童保育指導員のアルバイトなど、たくさんの経験をしました。
大学卒業後は、大学予備校講師兼カウンセラー等を経て、真岡市の社会教育指導員となり、一般職、再雇用を含めて32年間勤務しました。地域の一番近くで仕事がしたいという学生時代からの望み通り、ほとんどを公民館や分館で勤務しました。この間全国公民館連合会から永年勤続表彰、退職の前年に優良職員表彰を受けました。
定年後は熊倉4区の区長を10年務め、地域づくり事業に取り組み、市政功労(自治功労)の表彰を受けました。区長退職後も、地域でミニデイホームと介護予防体操の運営、市のもおか出前講座の講師、真岡市オレンジサポーターとして、みなさんと楽しい時間を過ごしています。
今のもう一つの楽しみは、下野新聞への川柳・短歌・詩・読者登壇への投稿です。新聞を開き、掲載されていたときの感動は何とも言えません。
昨年見舞われたガンの手術や、持病の腰の痛みとの闘いもありますが、これまでに出会った職場や地域の人々に感謝しながら、特技を糧に、明るく、若く、楽しく生きていきたいと思います。