文化 国際交流員マルセルのコラム

■ドイツと環境保護
Umweltschutz in Deutschland(ウムウェルトシュツ イン ドイチュランド)

◇エコバッグ
ドイツでは買い物に行くとき、布でできたエコバッグを持っていくのが普通です。そうすれば、ビニール袋などのごみが出ないし、布でできているから、何度でも使えますよね。買い物に行く時は小さく畳んで持って行き、帰りは荷物を入れてきます。邪魔にならないし、便利だと思います。
袋にはお店のマークが入っているものもあって、そういう袋は無料でもらえることもあります。お店もその袋を持って歩いてもらうことで宣伝になるから、一石二鳥ではありませんか?
私も母の影響で、一人暮らしを始めてからはエコバッグを持って買い物に行くようにしています。

◇環境保護先進国 ドイツ
ドイツは環境先進国としても有名で、国内ではさまざまな環境への取り組みがされています。
ドイツ連邦共和国基本法第20条a項には、
「国は、将来の世代に対する責任からも憲法的秩序の枠内で、立法により、ならびに法律および法に基づく執行権および司法により、自然的な生活基盤を保護する」と記されており、
・ごみの分別・リサイクル
・量り売り
・空き瓶や空き缶のデポジット制度 などが推進されています。
中でも日本の方にあまり馴染みがないのは、スーパーマーケットなどで販売されている飲料容器(瓶、ペットボトル、缶など)の一部に記されているPfand(プファンド)(英語のデポジットを意味するドイツ語)のマークではないでしょうか?
このマークがついている瓶やペットボトルや缶を、飲み終わった後、最寄りのスーパーマーケットに持っていくと、瓶代・ボトル代・缶代として、20セント(※)前後(金額は容器の種類によって異なります)の現金が返却されます。
※1セントは約1.6円。

1つや2つだけでいちいちお店に返しに行くのは面倒くさいというときは、適当に捨てたりせずに近くのごみ箱のそばに置きます。そうするとホームレスの方などが回収してお小遣いにしているようで、ウィン・ウィンの関係となっています。ドイツを訪れた際には、簡単に回収できるように、デポジットの対象となる瓶や缶を右の画像のように、ごみ箱の外の輪に置いてくださいね!

◇2035年までに再生可能エネルギー100%へ
ドイツは、2035年までに100%の電気供給を再生可能エネルギーに転換しようとしています。天然ガスや石油、石炭などの化石燃料への依存から脱し、再生可能エネルギー由来の熱と電力で社会を回すことを目指しています。その転換を支えるのが、太陽光発電施設や太陽熱利用システム、大規模な風力発電施設、そして地熱や空気熱を利用するシステムです。

初めて来日したとき、お店では何も聞かれないうちにビニール袋が使われ、コンビニやスーパーでバナナ1本、りんご1個だけでもビニールで個包装されていて驚きました。フルーツや野菜は、ヨーロッパでは普通そのまま置いてあります。
ただし、最近は日本でもそれに関して変化してきたように感じます。ビニール袋も3円~5円かかるようになってきて、下野市のスーパーでビニール袋に入ってない野菜も見かけるようになってきました。このような変化がますます進むといいですね!