- 発行日 :
- 自治体名 : 群馬県千代田町
- 広報紙名 : 広報ちよだ 2025年9月号
■選手から指導者へ
◇仲間と一緒に1点の喜びを分かち合うのが魅力
中條(ちゅうじょう)詩月さん(舞木16区・19歳)
小学生の頃から運動が大好きだった中條詩月さん。小学5年生の頃、友達に誘われて週に1回ほど東部運動公園でバレーボールをしたのが、バレーとの出会い。中学に進学するとバレーボール部に入部し、仲間と競技する楽しさを知ります。持ち前の運動神経とハキハキとした性格が評価され、キャプテンを務めることになりました。
その後、バレーボールの実力が認められ、県内の強豪校である常磐高等学校へ進学。そこでの練習は中学時代とは比べ物にならないほど厳しく、本格的な環境に身を置くことになりました。周りの選手たちのレベルの高さを痛感しながら、中條さんは常に声を出し、集中力を保ちながら練習に取り組みました。休日の練習は午前9時から午後4時まで、オフの日は月曜日しかないという、まさに「バレー漬け」の毎日。それでも持ち前のリーダーシップと確かな実力で、ついにはチームのキャプテンを任されるまでに成長しました。
キャプテンとしての中條さんは、チームをまとめる存在として、他の選手が自信を持ってプレーできるよう、励ましや指導を行う一方で、時には厳しく方向性を示すことにも努めました。また、「表情を明るくし、大きな声を出す」ことの重要性をチームに伝え続けました。1人が表情を曇らせると、チーム全体の雰囲気に影響を与えることを知っていたからです。高校最後の春高バレー群馬県予選では、厳しい練習の成果を発揮し順調に勝ち進みましたが、健大高崎高校に敗れ、ベスト16で大会を終えます。その健大高崎高校は本大会で優勝を果たしました。
高校卒業後、バレーボールの実績から大学の推薦の話もありました。しかし、中條さんは推薦に頼らず、自らの力でその大学を受験し、進学を決定。現在は体育教師を目指し、スポーツ教育について学んでいます。同時に母校である常磐高等学校の外部コーチとして指導を行い、館林のママさんバレーにも所属して、プレイヤーとしての活動も継続。コーチを始めてからは、これまで自分を指導してくれた方々の気持ちを身に染みて感じるようになったそうです。
最後に「バレーボールの魅力は、仲間と点を取るたびに、その喜びを共有できることです。高校時代に、よく『大きな声を出し、笑顔を絶やさないこと』と指導されてきました。それを実践することでチーム全体の雰囲気を良くすることができます。今後は指導者としてバレーボールの楽しさや大切なことを生徒たちに伝えていきたいです。」明るい笑顔でそう語る中條さん。これからの彼女の活躍が楽しみです