くらし わかれば変わる認知症の世界(18)

認知症の人が住み慣れたまちで安心して暮らしていくためには、家族や地域の人々の理解が欠かせません。認知症について正しく理解し、接し方を知るヒントを隔月にお届けしています。さて、今回のお悩みは。

■知っている人のことも誰なのか分からなくなる
認知症になると、時間、場所、人の順に認識することが難しくなると言われています。進行すると親しい人のことも分からなくなることもあります。
家族や知人としてはショックで、悲しみや怒りの感情が沸き、自分のことを思い出してほしいと願うのは自然なことです。
しかし、強い口調で悲しみやいら立ちをぶつけたり、必死に説得しようとすると、本人の混乱を招き、他の症状を誘発してしまうこともあります。どのように接すれば良いのでしょうか?

◇接し方のポイント
ポイントは、(1)穏やかに話す、(2)間違われても否定しないの2つです。
まずは穏やかに話すことを心掛け、本人の話を聞き入れてみましょう。体調によっては再び認識できる場合もあります。温かく接してくれる相手は、本人にとって安心できる存在であることに変わりはありません。
小手指第1地域包括支援センター 澤田認知症地域支援推進員

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