くらし 男女共同参画情報紙 アンサンブル

第44号 令和7年6月
発行:自治振興課

タイトルの“アンサンブル”は、フランス語で「一緒に」という言葉で男女が共に考えていく新しい未来のために、との想いが込められています。

■6月23日〜29日は男女共同参画週間です。
「誰でも、どこでも、自分らしく」
(内閣府公募による 令和7年度キャッチフレーズ)

■社会中で自分らしく生きる
▽男女共同参画社会とは?
すべての人が、お互いを大事にしつつ、責任も分かち合い、性別に関係なく、その個性と能力を十分に発揮できる社会のことを男女共同参画社会といいます。誰もが「男らしさ/女らしさ」に縛られず「自分らしく」生きていけるよう、ひとりひとりができることは何でしょうか。

▽ジェンダーを知っていますか?
社会が作り上げた「男らしさ/女らしさ」というイメージをジェンダーと言います。時代や国・地域によってジェンダーは異なりますが、能力や可能性を決めつけてしまう考え方となります。
そして、自分でも気が付かないうちに「男性はこうあるべき」「女性はこうあるべき」というバイアス(思い込みや決めつけ)を持ってしまい、何気ない言葉や態度、行為で悪気なく人を傷つけたり、ストレスを与えてしまうことがあります。

男女共同参画社会を実現するための5本の柱
・男女の人権の尊重
・家庭生活における活動とほかの活動の両立
・政策等の立案および決定への共同参画
・社会における制度または慣行についての配慮
・国際的協調

▽SDGsとジェンダー平等
SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の頭文字をとったもので、地球上のさまざまな問題を解決するために、世界中の国々が力を合わせて2030年までに達成しようと決めた17の目標のことです。日本語では「持続可能な開発目標」といい、持続可能とは、今もそして未来も続いていくこと。つまり、SDGsは地球の環境を持続して維持していくことで、人々が暮らし続けられるようにするための目標です。
17ある目標の5番目に「ジェンダー平等」が掲げられています。性別による差別を無くし、すべての女性と男性が対等に、権利・機会・責任を分かち合える社会を作ること、女性が自分のことを自分で決めながら生きる力をつけられるようにすること、それが「ジェンダー平等」です。
さらにSDGs全体に目を向けると17の目標すべてにジェンダー平等は関わっています。「ジェンダー平等の実現」と「女性のエンパワーメント(ひとりひとりが本来持っている力を発揮し、自分の人生を自分で決めて自発的に行動できるようになること)」はすべての目標を達成するために重要な課題なのです。

■世界と日本を比べてみるジェンダーギャップ指数
世界各国(146か国)の男女平等(ジェンダー平等)の進み具合を比べた「ジェンダーギャップ指数」というものがあります。経済参画、教育、政治参画、健康という4分野のデータから各国の男女格差を測ったもので、100点満点に換算すると1位のアイスランドは94点ですが、日本は67点で118位です。
日本は経済参画と政治参画の値がとても低いことが分かります。日本では政治家や、企業・組織における管理職、技術者などに女性が少ないことが原因とされています。しかし教育面では、高校・大学ともに進学率の男女差はほとんどありません。つまり、日本は女性の教育レベルが高いにも関わらず、その能力が社会で活かされていないのが現状です。

・世界146か国のジェンダーギャップ指数ランキング
資料:2024年世界経済フォーラム ジェンダーギャップ指数ランキングより抜粋

■これからは家事も家族でシェアする時代
昔は男性が仕事、女性が家事を担う家庭が一般的でしたが、最近では共働きの家庭も増えました。飯能市が令和3年度に行った市民意識調査では、「男は仕事、女は家庭」という考えを否定する「そうは思わない」の割合は、前回調査(平成28年度実施)の34・6%から49・7%と15・1ポイント増加したものの全体の5割程度にとどまっており、固定的な性別役割分担意識が私たちの社会に根強く残っていることが分かります。
最近は女性とともに家事や育児をする男性が増えており、男女が協力すれば効率的に家事をこなすことができます。まずは家族ひとりひとりが、食事の後に自分の食器を流しへ持っていく、乾いた自分の洗濯物を畳むなど、自分に係る仕事(自事)から始めて、徐々に家庭の仕事(家事)に参加しましょう。また、地域の活動などにも参加することで、自分自身の生活世界を広げることができます。ぜひ積極的に参加してみましょう。

問い合わせ:自治振興課
【電話】973-2626【FAX】974-6737【メール】[email protected]

■令和7年度 飯能市男女共同参画週間展のお知らせ
(1)男女共同参画週間展示
日時:6月14日(土)〜26日(木)
内容:男女共同参画に関する図書の紹介・貸出
会場:市立図書館

(2)男女共同参画映画会
日時:6月28日(土)13時30分〜15時10分(開場13時)
内容:『猫と私と、もう1人のネコ』
監督:祝大輔(いわいだいすけ)氏
定員:50人
※直接会場へ
会場:市立図書館

(3)男女共同参画週間展示
日時:6月17日(火)〜29日(日)
内容:パネル展示
「考えよう!わたしたちの働き方・暮らし方」
「男性を取り巻く環境」
会場:市民活動センター

問い合わせ:
(1)(2)について市立図書館
【電話】972-2114【FAX】972-2118【メール】[email protected]
(3)市民活動センター
【電話】978-7551【FAX】978-7552【メール】[email protected]