- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県加須市
- 広報紙名 : 広報かぞ 2025年6月号
■海洋プラごみ研究
寺田実礼(Terada Mirai)
平成24年生まれ、加須市在住
中学校1年生
「森川海街こどもサミット2024-こども達による『水辺の課題』の発表と交流-」で最優秀賞
8月に東京都・新潟県で開催される国際会議「アジア海洋教育学会」に、日本代表として参加予定
「自分が気になったことは、自分で理解したい」。海洋プラスチックごみ問題の研究を始めたきっかけは、小学5年生の夏休みの自由研究だった。問題をテレビで知り「実際どれくらい大変なことになっているのか気になった」から。「東京湾で魚を釣って、11尾の腹の中身全部を顕微鏡で観察したのが大変だった」と振り返り、「サミットでの最優秀賞は嬉しかったけれど、研究結果は喜ばしいものではない」とも。
大切にしているのは「研究内容が多くの人に伝わるように、グラフなどを使って見やすい資料を作ること」。今夏、国内で開催される国際会議に出席する。発表や質疑応答は全て英語で行われるため、英会話の習得にも、これまで以上に精を出している。
「賞を取るたびに家族や友達が喜んでくれるのもやりがいです」とはにかみつつも「海洋プラごみ問題を、多くの人に知ってもらうためにできることを考えています。また『エコマークの付いた商品を選択する』『プラスチックごみを減らす』など、今、自分にできることにも取り組みたい」と語る。
好奇心を原動力に、軽やかなフットワークで頭だけでなく体もフル回転させる寺田さんに、一人の研究者の姿を見た気がした。