健康 健康情報コラム

■長く豊かな人生のための「つながり」と「デジタル」活用
埼玉県立大学
小川 孔美(おがわ くみ)

令和7年9月15日現在、100歳以上の高齢者は全国で10万人目前となりました。
人生100年時代、「教育→仕事→引退」の3ステージ型から、学びや働き方を柔軟に組み合わせながら歩む多段階(マルチステージ)の人生へと変化しています。この長く豊かな人生を健やかに送るには、「健康」と「社会的なつながり」が重要です。
私たちの暮らしは、人とのつながりで豊かになります。市民の皆さんは「若い人に話しかける」「友人との交際」に積極的かもしれませんが、孤独感は静かに進行することがあります。特に単身高齢者や中高年男性(50歳~64歳)は孤立傾向が強く、「声をかけられない」「参加の場がない」と感じ、孤立を防ぐ支援の場に現れにくいことが報告されています。
「孤立」は、頼れる人がいない、地域との関わりが薄い状態です。もしご自身や周囲にそう感じる方がいたら、それが“見えにくい孤立”のサインかもしれません。
孤立を防ぎ、つながりを深めるうえで、デジタル技術は大きな力を発揮します。シニアの7割がスマートフォンの利用で生活が便利になったと感じる一方、3割は機器を使いこなせないことによる不利益や不満を感じています。デジタル技術は、家族や友人とのつながりを深め、新しい活動への参加を後押しし、孤立を防ぐ力になります。
「幸福感を高めたい」「わくわくして学びたい」「社会的なつながりを持ちたい」̶そう思ったときが、新しい一歩を踏み出すタイミングです。
ご自身の「できる」を生かし、“見えにくい孤立”のサインに気付き、デジタル技術を味方につける。この三つの視点を大切にしてください。
埼玉県立大学には、デジタル活用をはじめ、地域のシニアと交流を深めながら支える学生ボランティア団体等の活動があります。新しい学びや交流を求めて、ぜひご参加ください。