- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県志木市
- 広報紙名 : 広報しき 令和7年9月号
市では、人生100年時代の到来を見据え、高齢者の皆さんがいつまでも自分らしく、いきいきと過ごすことができるよう「フレイル予防プロジェクト」をはじめとしたさまざまな取り組みを実施しています。
今回は、高齢者の集いの場である「ふれあい健康交流会」や市民力が光るフレイル予防についてお伝えします。
■ふれあい健康交流会とは
孤食になりがちな65歳以上の独り暮らしの人などを対象に、地域の食のボランティアが調理した昼食を提供するほか、日頃の食事の栄養指導を行ったり、レクリエーションをとおして親睦を深める場です。
現在、市内を5地区に分け、各地区で年2~7回ほど交流会を実施するなど、ボランティアと参加者が同じ時と間きを過ごすことで地域での顔見知りとなり、助け合いや協力を深めることを目指しています。
■人のため、自分のため
20年以上にわたり宗岡地区で交流会の活動をしている「さくらんぼ」の皆さんに話を伺いました。
□ー提供する料理を決めるうえで大切にしていることは?ー
塩分控えめを意識しながらその季節に応じた旬の食材を取り入れるなど参加者の皆さんに喜んでもらえるような献立にしています。
また、できるだけ市内で採れた野菜や果物を使用するなど、地産地消にもこだわっています。
□ー活動のやりがいは?ー
参加者の皆さんが料理を食べて「一人だったらこんなバランスの取れた料理を作るのは難しいし、量もたくさんは食べられないけど、みんなといっしょだと楽しくてあっという間に食べれちゃう。」など、喜びの声が毎回聞けるのがとても嬉しいですね。人のためを想って作った食事や場所が、自然と自分の楽しみや居場所にもなっていると感じます
■フレイル予防のポイントが詰まった交流会
ふれあい健康交流会は、フレイル予防の3つの柱である(1)栄養(食・口腔(くう)機能)、(2)運動、(3)社会参加を満たす取り組みとして毎回多くの参加者でにぎわっています。
栄養面で食事に不安がある人やひきこもりがちな人などはぜひ、社会福祉協議会[【電話】048-474-6508]にご連絡ください。
ふれあい健康交流会について詳しくは、市ホームページをご覧ください。
■地域みんなで進める口腔ケアとフレイル予防!
フレイルとは、加齢とともに心身の活力が低下し、要介護状態になる危険性が高い状態をいいます。
フレイルを予防するための3つの柱の一つとして、栄養(食・口腔機能)が挙げられており、バランスよくしっかりと食べることで、体力を維持し身体機能の低下を防ぐだけでなく、よく噛かんで食べることで口腔機能や口の筋肉の維持にもつながります。
令和2年度から6年度に実施したフレイルチェックの検査項目のうち、口腔機能に関するものでフレイルのおそれがある人は「お口の元気度(食べ物を噛みきれるかなどの質問票をもとにフレイルの状態が分かる指標)」で47.2%、「滑舌測定(専用の機器を使用し口周りや舌の筋肉が弱っていないかをチェックするもの)」で30.2%となっています。
口腔機能を高めるためにはできる限り誰かといっしょに食事を取り、多様な食品を食べることや会話を通じて滑舌の向上を図ることが大切です。
■フレイルの状態を確認してみませんか?
簡単な質問票や測定で、自身のフレイルの状態を確認します。フレイルチェック後のフォローアップ教室では、専門職が今後の生活についてお話します。
□フレイルチェック 13時30分~15時30分
持ち物・必要なもの:運動できる服装、飲み物、タオル、運動靴(市民体育館のみ)
*裸足で筋肉量測定を行いますので、ストッキングなどはお控えください。
申込み:各日程の前日までに電話または直接、長寿応援課へ
□フレイルチェック 13時30分~15時30分
□共通
対象:おおむね65歳以上の人
定員:20人(先着順)
*詳しくは、市ホームページをご確認ください。
■フレイル予防最前線!フレイルサポーターになってみませんか?
高齢者の皆さんがフレイルを予防し、いつまでも元気にいきいきと過ごすことができるよう、フレイルチェック測定会や普及啓発を行うフレイルサポーターが活躍しています。
現在、養成研修を修了し、フレイル予防の基礎知識などを学んだ60代から80代のフレイルサポーター47人が、フレイル予防の講義や体力・筋肉測定を行っています。
フレイルサポーターになるための基礎知識は講座で学べるほか、医療専門職のフレイルトレーナーが活動を支援します。フレイルサポーターの活動に興味のある人などはぜひ長寿応援課へご連絡ください。
□フレイルサポーターの声~フレイル活動で社会とつながる大切さ~
フレイルサポーター 二川真一郎(ふたかわしんいちろう)さん
私は定年退職後、家にいることが多くなり、社会とのつながりが少なくなっていました。自身の思い描いていた生活とは異なる状況に気付き、何かをはじめたいと思っていたところ、知り合いから誘われフレイルサポーターになりました。
フレイルサポーターになったことがきっかけで、仲間と協力しながらさまざまな事業に取り組むことにやりがいを感じています。今思えば、早いうちから社会とつながれるよう、ボランティアへの参加を考えておけば良かったと感じます。
家にいることが多い人や何か新しいことをはじめたいと思っている人など、ぜひいっしょにフレイルサポーターとして人や社会とのつながりで心の健康を保ってみませんか。
問合せ:長寿応援課
【電話】048-473-1395