文化 市民自らがつくりあげる 志木の文化・芸術(1)

■志木の伝統×文化の秋『志木市文化協会』
「志木市文化協会」は、邦舞踊・洋舞踊・邦楽部・民謡部・太鼓部・歌謡部・音楽部・茶道部・華道部・殺た陣て部の計10部門、37団体で構成され、今年で63年目を迎えます。
また、芸能文化の普及啓発や振興、高揚を図るとともに、広く市民に芸能活動の発表の場を提供し、表現力の向上のため、志木市民文化祭や志木市芸能祭を毎年開催しています。

○多彩な芸術文化が織りなす秋の祭典「第54回志木市民文化祭」
日時:11月1日(土)~3日(月)10時~16時
場所:
芸能…総合福祉センター
展示…市役所1階・3階(1日:13時~)
内容:
芸能…邦舞踊、洋舞踊、民謡、歌謡ほか
展示…茶道、華道、将棋・手芸、文化財ほか

問合せ:生涯学習課
【電話】048-473-1134

□受け継いできた伝統文化を次世代へ
伝統文化は日本人の豊かな気持ちの糧であり、時代を支えてきた重要なものです。60年以上の歴史を重ねてきた志木市文化協会として、私たちは責任を持って志木市の伝統文化を後世に継承していかなければならないという思いで活動をしています。
新河岸に伝わる舟唄をはじめ、これまで各時代や分野で受け継がれてきた多くの人の想いが伝統文化として今につながってきています。多様化する昨今においては、受け継いできた伝統文化を継承するということは決して容易ではありませんが、文化協会の仲間たちと力を合わせ、日々考え、努力することで「なくしてはならない」伝統文化を途絶えさせることなく次の世代へしっかりとつないでいきます。

□志木市の伝統文化に触れる
文化協会では、志木市民文化祭や令和8年2月15日(日)開催の志木市芸能祭の運営を行っています。文化協会会員だけでなく、一般の参加者の皆さんや来場いただく皆さん全員によって、つくり上げられるイベントだと思っています。志木市の伝統文化に触れる機会として、皆さんにはぜひとも足を運んでいただきたいです。
また、文化協会への入会をご希望の方や活動にご興味のある方は、ぜひ、[【電話】090-3200-4044]までご連絡ください。たくさんの皆さんからのご入会をお待ちしています。(志木市文化協会 会長 那須博志(なすひろし)さん)

◇殺陣部~今年度、新たに設立~
殺陣の存在をより多くの人に知ってもらうことができるよう日々活動しています。
殺陣は人に当てないものですが、見ている人には本当に斬っているように見える迫力や臨場感があります。さらに殺陣の所作や流れなどには美しさがあり、アニメやCGではなく現実の人が魅せる演技や演出をぜひ体感してほしいです。
現在、子どもから大人まで幅広い年代の皆さんと活動をしています。興味のある人はぜひいっしょに殺陣の魅力を広めていきましょう。(金子早苗(かねこさなえ)さん)

◇邦舞踊~表情や立ち振る舞いに注目~
現在、邦舞踊部門では15の団体が活動をしています。文化祭や芸能祭は、日々の練習の成果を披露する重要な場であり、各団体が活躍する姿に期待しています。ご観覧の際には、踊り手の表情や立ち振る舞いに注目し、緊張感のある真剣な表情や舞の決めポーズなどをぜひ、楽しんでいただきたいです。
また、小・中学生を対象とした文化体験道場では、邦舞踊の部門もありますので、踊りが好きな子どもたちがたくさん参加してくれると嬉しいです。(阪本達雄(さかもとたつお)
さん)

◇洋舞踊~全身を使って自分を表現~
私は幼い頃から踊ることが大好きでした。中でも「モダンダンス」は、形式に捉われることなく、感情などをダンスで自由に表現するもので自分にとても向いていました。今では子どもから大人まで多くの皆さんを指導する立場にあり、ダンスには楽しみながら自己表現をする魅力があるとより実感しています。
文化祭ではフラやジャズ、ヒップホップが、2月の芸能祭ではモダンダンスの発表もありますので、ぜひご観覧いただき、大きな拍手を送ってほしいです。(青木(あおき)りえさん)

◇邦楽部~好きなことを続けられる幸せ~
お箏(こと)の独特な音色に魅力を感じ、小学3年生の頃から一筋に続けてきました。家族の協力や理解、恵まれた環境、幸運な出会いなどに支えられてきましたが、飽きることなく続けて来られたのはやはりお箏が好きだったからです。
振り返ると辛く困難な時期もありましたが、大好きなお箏を仕事としても続けられることはとても幸せであり、大舞台での演奏から得られる満足感や達成感は何物にも代え難いものです。自分を常に磨き高めてくれるお箏は私の生きがいです。(岩下博苑(いわしたひろその)さん)

◇民謡部~やめられない魅力がここに~
民謡は、動作や姿勢、呼吸など全身に意識を巡らせて唄います。こうすることで良い歌声となるほか、健康の維持やストレス緩和にもなっていると感じています。これまで民謡を50年以上続けてこられたのも、そしてこれからも続けていたい・やめられないと思えるのは民謡だからこそだと思います。
文化体験道場では子どもたちに指導もしています。子どもたちの吸収力の高さに驚かされつつも楽しんでいます。文化祭のステージ発表もありますので、ぜひ見てあげてほしいです。(松田謡雲(まつだよううん)さん)

◇太鼓部~技術と精神を育む~
太鼓を子どもたちに教えるときには、太鼓の技術だけでなく、精神の成長につながるように指導をしています。太鼓には、その子の内に秘めているような意外性を引き出す力があると思っていて、普段は控え目な子でも、太鼓をとおすことで新たな一面を見せてくれることもあるんです。こうした姿や成長を見ることができるのがとても嬉しく、やっていて良かったと実感する瞬間です。
今後もたくさんの人に太鼓を知る、興味を持つきっかけを作れるよう工夫して活動を続けていきます。(小日向祐幸(こびなたひろゆき)さん)

◇歌謡部~歌をうたって楽しい気持ちに~
私はみんなで集まっていっしょに歌をうたったり、おしゃべりをしたりすることが何より楽しみで生きがいだとも思っています。歌うことは楽しいことだけれど、歌を披露できる場や機会が少ない現状があると感じています。文化祭や芸能祭などの多くの人が集まる機会・発表の場を大切に、これからも守っていきたいです。
若い方からご年配の方まで、歌うのが好きな方はぜひ歌謡部でいっしょに楽しく歌をうたいましょう。(小林(こばやし)コト子(こ)さん)

◇音楽部~成長するための大事な場所~
協会などに所属せず、個人で・誰でも発表をできる場があるのはとても貴重なことです。舞台に立って発表をするという目標があること、また、そういった経験をすることは大きな成長につながるものです。ぜひ文化祭や地域の演奏会などを大いに活用してほしいと思います。
豊富なジャンルがある文化協会だからこそ、部門を超えた新たな試みが生まれたりもします。こうしたつながりや挑戦が自身の発表やサークル活動に生かされています。また、活動の周年記念演奏会を11月末にいろは遊学館で開催しますので、ぜひお越しください。(吉元恵子(よしもとけいこ)さん)

◇茶道部~和の精神で心を豊かに~
茶道のお稽古を重ねることで、どんなときでも平常心を保つ、心の穏やかさを育むことができます。礼儀や作法を頭で覚えるだけではなく、お稽古をとおして和の精神を心と体の両方から豊かにしていくことを心がけています。
楽しく交流を深めながら、助け合って活動を続け昨年で40周年を迎えました。文化祭や3月開催予定の総合福祉センターまつりではお茶席を準備しますので、おいしいお茶やお菓子、季節の移ろいを楽しみにきてください。(小塚宗春(こづかそうしゅん)さん)

◇華道部~優しい気持ちが心を育む~
文化体験道場で講師を務め、強く印象に残ったことがありました。参加していた子どもたちから「先生ありがとう」とお手紙をもらったことです。私は、素直な気持ちをありのままに伝える勇気に、何よりこの優しい心に感動しました。
お花を生ける、愛でることで心を豊かに育てることができるんだと、華道という伝統文化を通じて伝えていけることが何にも代え難い喜びだと思っています。(古賀秀月(こがしゅうげつ)さん)