- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県坂戸市
- 広報紙名 : 広報さかど 2025年4月号
令和2年12月号まで連載していた文化財めぐりが復活。今回は歴史民俗資料館をご紹介します。
■歴史民俗資料館
所在地:石井1800-6
◆木のぬくもりを感じられる どこか懐かしい場所
歴史民俗資料館は、昭和55年(1980年)に開館し、現在も市民から親しまれる資料館として運営しています。館内には、市内の遺跡から出土した土器や埴輪(はにわ)などの埋蔵文化財や、明治・大正・昭和時代など昔の暮らしの道具を展示しており、坂戸市の歴史を幅広く知ることができます。
◇築87年、資料館そのものが文化財
資料館の建物は昭和13年(1938年)に建築された勝呂尋常高等小学校、後の坂戸町立勝呂小学校の旧校舎を改装したものです。昭和55年(1980年)、こどもたちが通学していた小学校は、老朽化に伴い建て替えられることになりました。これまでの小学校に慣れ親しんだ地元の方々からは、旧校舎の取り壊しを惜しむ声もありましたが、幸いなことに旧校舎の中で比較的損傷の少なかった部分を資料館の建物として改装することになりました。作業にあたっては、現在の勝呂小学校校舎から資料館の位置までおよそ100m、人力で建物を移動させる曳家(ひきや)と呼ばれる方法が使用されました。このときも、協力を申し出た地元の方々が多かったそうで、いかに旧勝呂小学校が地域の人々から愛されていたかを伺い知ることができました。
◇当時の小学校を想う
木のぬくもりを感じる木造2階建ての建物には、教室や図書室などのほか、唱歌室兼講堂、裁縫室、作法室といった、昔の小学校の様子が分かる空間も残っています。また、窓や階段、黒板などに当時の小学校を思わせるものが数多くあり、それらを探しながら見学するのもおすすめです。
問合せ:【電話】049-284-1052