スポーツ 消防士からプロ総合格闘家へ 栁川唯人 頂へ ― 世界一への挑戦 ―(2)

―消防士を辞めて格闘技一本にしぼった理由は
格闘技を始める前から、UFC(※)で戦いたいという思いがありました。それがどんどん現実的になり、「今のままでいけるのか」というところに直面しました。人生一回きり、夢を夢のままで終わらせるのはどうなんだろうと思ったんです。自分で選択した道なら、後悔はないじゃないですか。だから自分で選択し、世界を目指そうと決めました。

―格闘技の大変さ、逆にやりがいは
総合格闘技は覚えることが多いので、いまだに知らない技術やトレーニング方法がたくさんあります。それが何の効果を生むのかなど、わかりきっていない部分が多くあり、取り入れることが大変で、時間が必要です。逆に、それができるようになったときはうれしくて、試合でうまくいったときは、よかったという気持ちになります。

―結果が出なかったときは、どうやって気持ちを切り替えていますか
格闘技を始めてから、負けたのは1回だけなんです。めちゃくちゃ落ち込みました。10連勝くらいした後に負けて、それまでは「俺、最強だぜ」くらいの気持ちだったんです。負けてからのこの時期が、自分にとって一番くすぶっている時期でした。でも、結果が出ない時期ほど、それを乗り越えたら一番結果が出る時期が来る。浅く膝を曲げてジャンプするより、深く膝を曲げてジャンプする方が高く飛べるじゃないですか。結果が出ない時期は、「今は膝を深く曲げている状態で、この時期を超えたら高くステップアップできる」と思っています。周りの意見も聞きながら、時間をかけてでも、今後に向けてちゃんとやっていこう、と切り替えています。

―タイトルマッチに向けて、思うことは
6月1日の試合に勝ってランクが上がって、もうベルトが目の前、手の届くところにあるかなと思うので、PANCRASE(パンクラス)という30年以上の歴史がある団体のベルトを巻きたいなって思っています。

―格闘家としての目標をお聞かせください
世界最高峰であるアメリカのUFCの舞台でチャンピオンになることが、一番の大きな目標です。

―最後に、市民の皆さんへメッセージをお願いします
はじめましての方もいらっしゃるかと思いますが、鶴ヶ島市という素晴らしいまちを、これから少しでも私の力で盛り上げたいと思っています。また、格闘技に対する「こわい」という偏見も、少しなくせたらうれしく思います。私は鶴ヶ島市が大好きなので、皆さんと一緒に素敵なまちで素敵な時間を過ごせたらと思います。これからも気にかけてくださったらうれしいです。

丁寧に言葉を選びながら、インタビューに対応してくださった栁川選手。今後の活躍から目が離せません!

▽プライベートも知りたい!/こんな質問もしてみました
Q.休日の過ごし方は
自然を見るのが好きなので、自分の家のベランダに椅子を置いて、外の風を感じながらぼけーっとしたり、お香を焚いたりしています。コーヒーが好きで、いろいろなコーヒー屋さんを巡るのが好きですね。

Q.栁川選手にとって、鶴ヶ島とは
鶴ヶ島の人たちって、あたたかいなとずっと感じています。散歩中に、初対面なのにあいさつしてくれたりとか。すごくあたたかいまちだと思っていて、好きですね。観光地がドーンってある感じでもないですが、逆にそこが好きです。今の自分の性格にとても合っていて、必要不可欠な場所ですね。

「鶴ヶ島を盛り上げようと、試合のユニフォームにはつるゴンを入れてくれています…!」

〇栁川唯人(やながわゆいと)さん(プロ総合格闘家)
鶴ヶ島第一小学校、鶴ヶ島中学校卒業。24歳
K-PLACE所属 PANCRASEフェザー級で活躍中
PANCRASEオフィシャルランキング1位(7月31日現在)

問合せ:秘書広報課広報広聴担当