- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県三芳町
- 広報紙名 : 広報みよし 令和8年1月号
国際交流や体験事業、まちづくり会議等に参加した三芳町在住の中学生29人が町長と座談会を実施。
昨年の貴重な経験を振り返り、未来に向けて抱負を話しました。
■その経験が、未未(あす)をつくる。
町長:明けましておめでとうございます。皆さんとお話しできることを楽しみにしていました。昨年の経験を通して何を感じ、どんな思いが生まれたのか、ぜひ聞かせてください。
○防災キャンプ 子どもまちづくり事業補助金(以下「防災キャンプ」)
災害時に避難所になる学校で避難生活を体験するイベントを主催しました。実際にやってみないと分からない気づきがありました。
町長:子どもが主体となって取り組むまちづくりを応援する「子どもまちづくり事業補助金」の第一回目の事業でしたね。令和6年、三芳は県内で初めてユニセフが推奨する「子どもにやさしいまちづくり事業(CFCI)」の候補自治体になり、昨年は「子どもにやさしいまちづくり宣言」もしたんですよね。
○子どもまちづくり会議(以下「子ども会議」)
町内の小学生と私たち中学生が集まって「こういう町に住みたいよね」っていう意見を出して議論し、宣言をまとめました。
小中学生で環境が違うからこそ、互いには無い新しい視点があったので、これからもっといろんな人に参加してほしいです。
町長:意見の違いや色々な人に出会う良さを感じたんですね。海外派遣のみなさんはどうですか。
○オーストラリア親善大使海外派遣事業(以下「オーストラリア派遣」)
オーストラリアは色々な国の人が住んでいるので、文化の違いを知ることができました。また、多くの交流の中で言葉の壁を越えて心で分かり合うという、貴重な経験ができました。
○マレーシア海外派遣(以下「マレーシア派遣」)
言葉や文化の違いに不安はありましたが、直接会って話すことで一気に距離が縮まって、言葉が完璧じゃなくても、気持ちは伝わると感じました。
町長:不安や壁にぶつかりながらも、自分から関わろうとした経験が、皆さんを一回り大きくしてくれたんだと思います。この経験はゴールではなく、これからの学びや挑戦へのスタートですね。
■心が動いた、その先に―。
町長:海外での交流を通して、世界の多様さや人と人がつながる力を感じてもらえたと思います。
さて、同じ一年の中で、まったく違う形の体験に挑んだ人たちもいました。国や文化を越える挑戦とは別に、今度は自然の大きさと向き合い、自分自身を試す富士登山に挑戦した皆さんの話を聞かせてください。
○チャレンジアドベンチャー富士登山体験交流(以下「富士登山」)
実際に富士山に登ってみて、人の力は自然の前ではとても小さいと感じました。高山病や天候の変化など、思い通りにならないことも多く、普段の生活がどれだけ恵まれているのか、改めて考えるきっかけになりました。
町長:とても大切な気づきですね。
一方で、昨年は戦後80年という節目の年でもありました。次は、日本に生きる私たち自身の歴史と向き合った皆さんの話を聞かせてください。
○戦後80年広島平和記念式典派遣事業(以下「広島派遣」)
広島では、資料館に入った瞬間、言葉が出なくなりました。写真や展示を見て、原爆が人の人生を一瞬で奪ったことを実感しました。ショッキングで目をそらしたくなる場面もありましたが、教科書だけでは知ることができなかった核の恐ろしさを知ることができる貴重な経験になりました。
町長:皆さんが丁寧に、熱心に展示を見ている姿勢に私も感動しました。貴重な学びになりましたね。
■経験が変えた、それぞれの視点
町長:さて、これまで皆さんの話を聞いていると、考え方や物の見方が変わったという声が多くありました。では、体験を通して、自分の中で「変わったな」と感じたことを聞かせてください。
○防災キャンプ
みんなで話し合いながら半年かけて事業の計画を立てたのですが、沢山の人のサポートがあって実施できた事業でした。これからは守られる側ではなく、誰かを支える側として行動したいという意識が生まれました。
○オーストラリア派遣
コミュニケーションの中で、授業ではできていると思っていた英語が通じず、悔しさを感じましたが、その経験が今は「本当に使える英語を身につけたい」という前向きな原動力になっています。
○子ども会議
年齢や立場の違う人と意見を交わす中で、間違いを恐れずに話すことの大切さを学びました。
また、自分の意見を出すことに苦手意識がありましたが、会議の中で積極性が身についた気がします。
○マレーシア派遣
言葉や文化の違いがあっても、直接話して距離を縮める経験ができたので、外国の人に話しかけることへの抵抗がなくなりました。
○富士登山
自然の厳しさの中で、当たり前だと思っていた生活が、当たり前ではないと気づき、食事や睡眠、呼吸一つひとつの有難みを実感しました。
○広島派遣
体験した事実や感じた思いを、次の世代や身近な人に伝えていきたいという気持ちが芽生えました。
町長:ありがとうございます。それぞれの経験は内容も舞台も違いましたが、共通していたのは「自分で考え、感じ、次にどう動くかを見つけた」という点でしたね。守られる側から支える側へ、知らなかった世界へ踏み出す勇気、当たり前を見直す視点、そして知ったことを伝えたいという思い。これらの変化は、体験が終わった瞬間で完結するものではありません。
では、この気づきや感動を、これからの生活や未来にどうつなげていくのか。次は、皆さん一人ひとりの「これから」について聞いていきます。
