- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県三芳町
- 広報紙名 : 広報みよし 令和7年10月号
■きこえない人の生活って?
高波さんのとある1日
広報みよしの読者の皆さんにはおなじみ、日本手話コーナーで手話を教えてくれている、高波さんのとある1日に密着。きこえない人の日常生活に迫ります。
○高波美鈴さん
三芳町聴覚障害者の会 会長。ろう者であり、日常的に日本手話で会話をしています。
7:00 ハイパワーな目覚ましで元気に1日がスタート!
時間になると音の代わりに振動する目覚まし時計を使用。枕の下に入れると強い力で振動してしっかり起きられます。
9:00 洗濯機、終わったかな?家の中を往復
家電の完了音が聞こえないので「まだ終わってない⁉」と家の中を往復することも。
10:00 きこえない人も電話できる!電話リレーサービスで連絡
きこえない人も電話ができる「電話リレーサービス」を利用して、お店の予約。高波さんの手話をビデオ通話のオペレーターが通訳し、音声でお店の人に訳し、音声でお店の人に伝えてやりとりします。
11:00 宅配便が到着!光や振動でお知らせ
インターホンの作動を光や振動で知らせる機器を設置することで、来客時もすぐ対応できます
12:00 お店の人とのやりとりはスマホアプリで
店員さんと、スマホの音声文字起こしアプリを通してコミュニケーション。高波さんは文字を打ち込み、店員さんの音声は自動で文字に変換されることで会話できます。
16:00 マークとミラーで安全にドライブ!
車にマークとワイドミラーを設置することで、きこえない人も運転ができます。
20:00 テレビは字幕ON 1日お疲れ様!
テレビを観るときは字幕の設定をONに。近年は動画配信サービスの一部にも字幕機能があり、映画やアニメなどを楽しめます。
■高波さんに聞いてみた きこえる人ができることって?
○いろいろな方法で気軽に話しかけて!
最近はスマホや技術の進歩で日常生活が便利になってきたのを感じています。そのなかでずっと悩んでいるのが、井戸端会議のようなちょっとした会話に入りづらいことです。私からも積極的にコミュニケーションをとるようにしていますが、きこえる人からも気軽に声をかけてもらえたら嬉しいです。スマホのメモ機能やアプリ・筆談・電話リレーサービスなど、様々な方法で、きこえない人との会話を楽しんでくれたらいいなと思います。
また、災害などの緊急時は、きこえない人に情報が入って来ないこともあるので、そのような時にも声をかけてもらえると助かります。
■いろいろな方法でコミュニケーション!みんなでつながろう
きこえない人とのコミュニケーションツール
○ノートとペン
ノートやペンを持っていれば、筆談が可能。イラストや地図で伝えてもOK。
○電話リレーサービス
きこえる人も利用できます。きこえない人が持つ専用番号にかけて利用します。
○スマートフォン
メモ機能で文字を入力して筆談代わりに。音声入力機能があるアプリも便利。
■もっと知りたいTOPICS
○高波さん出演!30秒で手話動画
毎月、覚えてほしい日本手話を広報みよしと動画で紹介しています。気軽に様々な手話に親しんでみてはいかがでしょうか?今月号は本紙26ページで紹介中です。
○県内町村初!手話通訳者派遣事務所設置
通院などで円滑なコミュニケーションが必要な時、きこえない人は手話通訳者の派遣を依頼できます。町では今年度、県内町村初、単独の派遣事務所を設置しました。
