文化 町長コラム(29)

■日本の恒久平和を願う
今年は先の大戦から80年という節目の年です。改めて戦争の悲惨さ、平和の尊さを考える年だと思います。昨年11月24日から27日まで沖縄県を視察し、25日、「埼玉の塔」追悼式に参加しました。視察最終日、慰霊祭に参加された皆さんが首里城を見学している合間に、隣接している旧日本軍本部跡に向かいました。首里城地下にあるこの遺跡は、入り口を鉄柵で塞がれており、入ることは叶いません。しかしあの激しい沖縄戦の司令本部がここに置かれ、牛島満司令官以下1000人もの兵士がこの中で生活を共にしていたのだと思うと手を合わさずにはいられないのです。ひめゆりの塔や平和記念公園と違い、ここはいつ来ても静かです。知る人ぞ知るこの遺跡を私は多くの人に知ってほしいと願っていましたが、最近のニュースで沖縄県が整備公開を検討中と知り、安堵しています。首里城も来年には正殿復元が完了とのこと、更に多くの観光客が訪れることでしょう。ぜひ旧司令部壕にも足を運んでほしいと思います。
今日本は大変な物価高で国民があえいでいます。特に米価高騰は大変です。先の大戦で亡くなった人のうち、戦って命を落とした人よりも、戦地で餓死や病死で亡くなった人の方が多かったという事実を耳にする度に、年々増加する不耕作地に反して、食糧自給率の低下を国はどう思っているのかと疑念を抱いてしまいます。国民は鉄を舐めても腹がいっぱいにはなりません。「もし何も変わらなければ、日本は消滅するだろう」とイーロン・マスク氏が言ったそうですが、そんなことになったら、お国のために命を落とした英霊に申し訳が立ちません。日本が豊かな国、平和な国であり続けてほしいと願っています。
感謝

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