- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県神川町
- 広報紙名 : 広報かみかわ 2025年9月号(第237号)
◆第49回 展示資料紹介(7) かわらけ
中央公民館内の文化財展示室に「かわらけ」と呼ばれる土器が展示してあります。かわらけは、中世から近世にかけて製作・使用された素焼きの土器のことを指します。町内では元阿保の地名の由来ともなっている安保氏が住んでいた安保氏館跡(大字元阿保)からたくさん出土しています。かわらけは作り方によって大きく二つに分けられ、ろくろの回転を利用して作られるろくろ成形と、粘土をこねて形を作った手づくね成形があります。用途は武士などの館で、饗宴(きょうえん)の席などで食器や灯明皿として大量に使用され、一度使うとそのまま捨てられていたと考えられています。現代における紙皿や紙コップのような扱いだったようです。
※安保氏…武蔵七党の一つである丹党を構成する氏族。
※灯明皿…明かりを灯すために使用されたお皿。お皿の中に油を注ぎ、紐に火を点けて使用していた。
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