- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県千葉市中央区
- 広報紙名 : ちば市政だより 中央区版 令和7年12月号
■橋口五葉(はしぐちごよう)
《髪梳ける女》木版多色摺 大正9年(1920) 千葉市美術館蔵
流れるような黒髪の美しさが印象的な図。髪を梳く女性の清楚で柔らかい雰囲気が、伝統的な木版画の彫り・摺りの技術を駆使して見事に表現されています。橋口五葉(1881-1921)は図案に才能を発揮し、夏目漱石『吾輩ハ猫デアル』の装幀や三越呉服店のポスターで知られた画家。30代半ばからは浮世絵研究にのめり込み、大正4年(1915)に版元・渡邊庄三郎から刊行した《浴場の女》を経て、大正6年からは自ら彫師・摺師を抱えた私家版の制作に乗り出します。12月2日からの常設展示では、2011年に千葉市美術館で開催した「生誕130年橋口五葉展」のプレイバックを交えつつ、五葉による版画の代表作や貴重な画稿を一挙に展示します。
(常設展示室にて12月2日から1月4日展示)
