- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県山武市
- 広報紙名 : 広報さんむ 令和7年6月号
■~山武の大地から次世代へつなぐ「木を見て森を見る」地域医療~
月に数回、自宅で療養中の患者さんを訪問し診療を行う、さんむ医療センター総合診療科の曽我井大地医師。
ベッドの上で腰の痛みを訴える患者Aさんに「ベッドに寝たままで苦しくないですか?」と優しく声をかけ、血圧など体の状態を丁寧に測定します。
Aさんの様子を見守りながら「さっき寝返りがしんどそうでしたね。ベッドがもう少し固い方が良いかもしれません」と体の状態だけでなく生活環境も確認していきます。そして「お嫁さんも最近は随分と顔色もよくなってきましたね」と診療を見守るAさん家族の健康にも心を配ります。
Aさんは「曽我井先生は、パソコンの画面ではなく、自分をしっかり見てくれます。目と目を合わせて心が通い合う、毎回、愛のある診療をうけています」と信頼を寄せ、家族も「(Aさんが歩けなくなってしまい)先生に自宅まで来ていただけるので、本当にありがたいです」と語ります。
・曽我井大地医師
■~白衣の前に、心をまとう。山武で学ぶ医の心~
訪問診療の現場を学ぶため同行した千葉大学医学部5年生の学生さんたちも「胸の音を聞かせていただきますね」と聴診器をAさんの胸にあてます。
Aさんが「すみません」と言うと、学生さんは「(胸の音を聞かせていただいて)ありがとうございます」と返し、温かく穏やかな時間が流れていきます。
・千葉大学医学部5年生の学生さんたち
■~さんむ医療センターからはじまる、未来の医療人~
全国でも千葉県でも有数の医師少数地域である山武長生夷隅医療圏域。
さんむ医療センターは、総合診療専門医の研修を行う基幹施設として重要な役割を担い、独自の特色(緩和ケアの研修実施)を取り入れたプログラムを実施するなど医師の育成に貢献しています。
曽我井医師は、診療の傍ら、医師を目指す若者にこの地域への医療に関心を高めてもらおうとBOSO DOCTORS CAMP(県内在住医師の有志で構成された地域医療への貢献を目的に活動する団体)へ参加、山武市や県内各地で活動を行い次世代の医師育成にも力を入れます。
「訪問診療からの帰り道に時間がある時は、同行した学生さんたちを本須賀の海へ案内したり山武市をPRしています」と茶目っ気たっぷりに話す曽我井医師。
患者さんとその家族への想い、医師を目指す若い力を育て未来へ繋ぐ熱意。
さんむ医療センターの医療現場には、いくつもの木洩れ日が差し込んでいました。
・さんむ医療センター 総合診療科の皆さん
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※広報紙掲載の二次元コードをご覧下さい。