くらし 【特集】ちょなこみ食堂

■居たい 行きたい やってみたい
テレビCMでよく目にするようになった「こども食堂」。知っている方も多いのではないでしょうか?
こども食堂は、お子さん一人でも行ける無料または低額の食堂です。平成24年に東京都大田区で始まったといわれています。こども食堂を支援している「NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」のホームページによると、こども食堂の数は現在、全国で10,867か所にのぼっており、公立の中学校の数より多くなっています。
こども食堂は、こどもたちが地域の大人たちと出会える場所です。地域のにぎわいづくりや、ボランティアスタッフとして関わる高齢者の生きがいづくり、孤独孤立・貧困対策など、様々な側面を持っています。こどもを中心に幅広い世代の人たちが食を通じて交流する「みんなの居場所」になっています。
今月号は長南町初のこども食堂「ちょなこみ食堂」を特集します。

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引き続き、お米や野菜の寄付にご協力をお願いします。

◇ちょなこみ食堂って?
誰でも安心できる居場所を作りたいという思いで作られた、長南町で初めてのこども食堂です。将来的には多世代が集うコミュニケーションの場にしていくため「ちょなこみ食堂」と名付けられました。
ちょなこみ食堂では、食事の提供だけでなく、交流広場で季節の製作や折り紙、絵本の読み聞かせなどを行っています。
ちょなこみ食堂を応援しているのは、ボランティアグループ「てぃみぃかゃ」です。ちょっと変わった名称ですが、グループの主催者の頭文字と、こども家庭庁の「こどもの居場所づくり」のコンセプト「居たい・行きたい・やってみたい」の頭文字を合わせたものです。

◇8月9日開催レポ
8月9日のちょなこみ食堂は、交流広場で夏祭りが開催されました。ピンポンカップや的当てに輪投げ、絵の水風船作りや魚釣り、ちょっと変わったもち米すくいなど、ワクワクする遊びがいっぱい!スタンプラリーで全部まわるとプレゼントがもらえました。
夏祭りの最後には、紙芝居の読み聞かせが行われました(「どこでもぐるぐる市」さんからの寄付で購入)。
その後はお楽しみのご飯タイム。大人気のカレーにお祭りといえばのフランクフルトやポテトなど、お腹いっぱい食べました。デザートは夏といったらのかき氷!あまーいシロップをいっぱいかけたかき氷を、自分のお腹と相談しながらたっくさん食べていました。
「全部おいしい!」「2回おかわりした!」「こどもが無料でありがたい」など、参加者みんな、お腹いっぱい、楽しい時間を過ごしていました。

◆ボランティアグループ「てぃみぃかゃ」インタビュー
▽何気なく寄り添える場所
放課後児童クラブの支援員をしている寺田さんはいろいろなおこさんと関わっています。多くの家庭が共働きで保護者はとても忙しく、大変な思いをしているので、こどもも保護者もリラックスできる、何気なく寄り添える場所があるといいな、自分のように子育てが終わった人たちで、孫を見るように、接点が持てるといいなと考えるようになりました。寺田さんに共感した子育て応援コーディネーターの加藤さん、町内でカフェを営み、管理栄養士の資格を持つ御園生さんがつながり、こども食堂にたどり着きました。
こども食堂をやろうとなっても、何から始めていいかわからず、まずは県が主催する研修会で勉強しました。その中で、こども家庭庁の提唱する「居たい・行きたい・やってみたい」のテーマに出会いました。

▽長南町に合った運営方法
ちょなこみ食堂は月1回の開催です。少ないのではと思われるかもしれませんが、面積が広い長南町では、毎日こどもたちが放課後に自分で食堂に来て、ご飯を食べて自分で帰宅するといった都会のスタイルを取り入れることはできません。保護者の送迎ありきではありますが、月に一度はご飯作りを考えず、交流広場で一緒に遊んだり、ゆったりご飯を食べる時間にしてもらえたらと思っています。
毎月カレーを出しているので、お肉やカレー粉など、どうしても購入しなければいけないものもありますが、野菜などを多方面からいただいているので、とても助かっています。食器に関しても、お店を閉めたレストランからいただくことができ、めぐり合わせだなと感じています。

▽「みんなが安心できる居場所」になりたい
こども食堂というと貧困対策のイメージがありますが、どのこが来てもいい、ちょなこみ食堂は「みんなが安心できる居場所」になりたいです。ここで楽しいことをやっているよという声が広がって、誰でも来やすくなるといいなと思います。小さいおこさんだけでなく、中学生が部活前や終わった後にここでご飯を食べたり、高校生にも来てもらえたらと思います。食をとおして人をつなげていきたいです。

■9月・10月ちょなこみ食堂開催のお知らせ
9月の交流広場は、「防災」をテーマに新聞紙の食器づくりや、〇×クイズを行います。絵本の読み聞かせやぬり絵もあります。10月は農村環境改善センターで、スポーツをテーマに「ドッヂビー」を行う予定です。

開催日/場所/申込締切:
・9月13日(土) 中央公民館講堂 締切9月8日(月)
・10月25日(土) 農村環境改善センター 締切10月20日(月)
時間:いずれの日程も10時30分〜14時 ※食堂利用時間12時〜13時30分
対象者/利用料金:
・幼児から高校生まで無料(小学生までは保護者同伴)
・大人300円
申込方法:申込フォームまたは電話で申込ください。
注意事項:
・アレルギー食の対応は行っておりません。
・保護者はお子さんの安全に配慮をお願いします。

問い合わせ(申込):社会福祉協議会
【電話】46-3391