- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都新宿区
- 広報紙名 : 広報新宿 令和8年1月1日号(第2522号)
■生まれ変わった劇場で新しい年をスタート
区長:新宿文化センターは改修工事を経て、昨年10月にリニューアルオープンしました。
萬斎:この劇場は、ドイツの振付師ピナ・バウシュの現代舞踊を見たり、イタリアの仮面喜劇コンメディア・デッラルテを妻と見たり、観客としてもたくさんの思い出があるのでリニューアルは感慨深いですね。生きていてよかったなと思えるのは、生の芸術に触れる瞬間だと思うので、ぜひリニューアルした劇場に来ていただきたいです。
区長:萬斎さんには、1月31日、リニューアルオープンを記念した「新春名作狂言の会」にもご出演いただきます。
萬斎:野村家と茂山家の共演という形で、野村家からは私と父・万作、息子の裕基が出演します。私が演じる独舞(どくぶ)「MANSAIボレロ」は、狂言の「三番叟(さんばそう)」という舞踊曲の繰り返すリズムを基に、ラヴェルの「ボレロ」と融合したらどうなるのかという試みです。「三番叟」は豊穣(ほうじょう)を祈る舞という意味があり、この新しい舞台にふさわしい曲ですので、新年にお届けできるのが楽しみです。狂言の基本にある「笑い」は子どもたちにも分かるものだと思います。いま、子どもたちがエネルギーを発散する場が社会の中で少なくなっているので、ぜひ狂言の舞台を見て、みんなで笑って発散してもらいたいですね。
区長:さまざまなジャンルを受け止める柔軟性のある劇場ですので、伝統と挑戦を両立できる場としてこれからも活用していただければと思います。ところで今年はどんな年にしたいですか。
萬斎:還暦を迎える節目の年なので、少しはりきっていこうかなと思います(笑)。人生100年といわれる時代ですから、60歳はまだそこまで年齢を意識することもないかとは思いますが、老齢の人物を演じられるなど芸の幅が広がるのではないかと期待しています。
区長:今日、お話をうかがって、絶えずさまざまなものを吸収しながら、その中でご自分にとって最適なものを見つけて少しずつ変化していくことが大切なのだなと感じ、大いに刺激を受けました。受け継がれてきたまちの歴史を尊重しつつ、新宿の良さを伸ばすにはどんな新たな挑戦をすればいいのか見極めながら、持続的に発展できるようなまちづくりをしていきます。
・多様なまちの表情を大事にしていきたいです
・子どもたちにも狂言を見て笑って発散してほしいですね
