- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都渋谷区
- 広報紙名 : しぶや区ニュース 令和7年(2025年)5月15日号
渋谷区立の小中学校では、まち全体を探究の場として、地域や企業とコラボレーションしながら、仲間と協働して主体的に課題を解決する探究学習に取り組んでいます。6年度の探究「シブヤ未来科」で行われた「テーマ探究」と「My探究」の取り組みの中から、4校を紹介します。
◆テーマ探究
学年や学級で共通のテーマを設定し、その課題解決に向けて仲間と協働しながら探究するプログラムです。
◇上原防災プロジェクト(上原小学校)
―まちの防災意識を高めるための探究と成果発表―
保護者や地域の皆さんの協力の下、インタビューやフィールドワークを実施しながら、日本の災害について調査を行いました。また、児童の発案で渋谷防災キャラバンに参加し、来場者に向けて探究成果を発表しました。
「手探りでの挑戦でしたが、校内外での情報共有を活発に行なったことが成功につながりました。」
水野佑美先生
◇魅力ある街づくり NAKAHA TOWN(ナカハタウン)(中幡小学校)
―まちの課題発見と自分たちにできることへの挑戦―
連携企業のサポートを受けながら、違法駐輪などの課題に関する記事を書いてウェブサイトに公開したり、公園でのごみ拾いの動画を撮って、呼びかけを行なったりするなど、地域の課題解決に挑みました。
「チームでアイデアを出し合い、課題に粘り強く取り組む姿がとても頼もしかったです。」
水野香織先生
◆My探究
子どもたち一人一人が自らの好きなことや社会・地域課題に基づいて問いを立てて探究するプログラムです。
◇音楽療法の研究(鉢山中学校)
―音楽が持つ癒しの効果の実践―
議論の中で「社会に対してアクションを起こしたい」という気持ちを持ち、音楽に焦点を当てて探究を行いました。探究したことを実践するために、生徒自らが連絡を取って訪問した介護施設では、実際に演奏を披露しました。
「探究「シブヤ未来科」が、主体的に各教科の学習へ取り組むきっかけになりました。」
勝木裕子先生
◇「2.5次元舞台の世界」の探究(代々木中学校)
―3D模型などを用いた2.5次元舞台の探究―
マンガやアニメなどの2次元作品を舞台やミュージカルといった3次元で表現する「2.5次元舞台」の魅力について、舞台芸術の見せ方を研究したり、舞台の3D模型を作ったりしながら、理解を深めました。
「好きなことに夢中になって取り組めたことは、生徒たちにとって素晴らしい経験になったと思います。」
伊藤美和先生
※本紙2・3ページでは、探究「シブヤ未来科」に取り組んでいる生徒へのインタビューを掲載しています。
◆7年度の探究「シブヤ未来科」はさらにパワーアップします(より対話的・協働的に)
◇企業などとの体験の充実
「探究ポータルサイト※」のマッチング機能により、学校と興味・関心を広げる企業などとの連携をさらに促進します。
※探究「シブヤ未来科」に取り組む学校や教職員のサポートを目的としたポータルサイト
◇探究ポータルサイトの機能拡充
探究を進める際、過去の児童・生徒の探究内容を参照できるように、「探究ポータルサイト」内に「My探究ページ」を新設します。
◇大学院生などによる伴走支援の実施
大学院などとの連携を強化し、大学生・大学院生を各学校に配置するなどして、児童・生徒一人一人の探究活動への伴走支援を行います。
◇学習発表機会の創出
問いを深め、また新しい発想・つながりなどを作れるように、探究の過程や成果の発表をするだけでなく、児童・生徒同士の意見交換や地域・企業とのコミュニケーションの機会を増やします。
問合せ:教育指導課指導主事
【電話】03-3463-3024【FAX】03-5458-4952