くらし 中野で世界を味わうカレー旅(1)

多様な文化が共存するまち・中野。
このまちには、世界中のスパイスが香るカレー店が数多くあります。
一皿のカレーから広がる異国の文化や店主の人生を通して、まちや人の物語を感じてみませんか。☆各店舗の営業時間などについて詳しくは、直接問い合わせを

■混ぜて深まるスリランカの母の味『アチャラ・ナータ』
中野2-27-14 丸萬ビル3階
【電話】3381-3128
定休日:火・水曜日、祝日

◇中野区で開店したきっかけは
元々会社員で、ヨガに夢中になったことをきっかけに、インド料理に興味を持つように。その後、南インドやスリランカを旅し、現地の文化に触れる中で、スリランカ料理の奥深さに惹かれていきました。帰国後、「中野で店をやってみないか」という友人からの誘いが決め手となり、12年前50歳の頃に開店しました。当時、区内にスリランカ料理店は少なくて、手探りのスタートでしたが、興味を持ち足を運んでくださる方が少しずつ増え、今日まで続けることができました。

◇こだわりを教えてください
スリランカ料理は、油をあまり使わないのが特徴です。鰹(かつお)節のような乾物を使った「だし文化」もあり、日本人にもなじみやすい味わいです。
ブラックペッパー一つとっても、国や地域によって香りが全然違うため、スパイスは現地のものを使っています。そこは譲れないこだわりです。
スリランカカレーは、複数のカレーや炒め物を混ぜ合わせながら食べるのが一般的で、辛さや香りが異なるものを混ぜることで味の変化を楽しめます。

◇お客さんの反応は
店内は落ち着いた雰囲気で、若い方や女性の方が多く来店されます。
スリランカ出身の方もよく来店されます。留学生の方が「めかじきのスパイス炒め」を食べて「懐かしい」と涙を流されたことや「母国のお母さんが作ってくれた味に近い」と何度も通ってくれたことが印象に残っています。
他にはインドネシア、アメリカ、イギリス、スペインなどの国の方も訪れ、これからもたくさんの人にスリランカの家庭の味を味わってほしいです。

■タイ人の妻と届ける本場タイカレー『タイ食堂The(ザ)Spicy(スパイシー)Cafe(カフェ)』
新井2-7-12
【電話】6320-9430
定休日:火・水曜日

◇中野区で開店したきっかけは
タイで約8年間、日本料理店を経営していました。そこで現在の妻と出会い、2011年に一緒に日本へ。料理上手な妻とともに、タイ料理店を始めることにしました。
若い頃、10年程中野に住んでいたこともあり、知り合いも多く、思い入れのある中野でお店を開くことにしました。

◇こだわりを教えてください
タイ料理の味を忠実に再現することを大切にしています。緑唐辛子とハーブを使ったグリーンカレーや、赤唐辛子を使ったレッドカレーなどがあり、どのカレーにもココナッツミルクを使っているのが特徴です。レッドカレーを使った「カオソーイ」というカレーラーメンも当店の人気メニューの一つです。

◇お客さんの反応は
来店されるお客さんの約2割が外国人の方です。タイ、フランス、チリ、アルゼンチンなど、さまざまな国の方が訪れます。本場の味に近いタイ料理に、リピートしてくださる方も多いです。日本人の方をはじめ、国籍や世代問わず多くの方に親しまれていることが私たちの励みです。