その他 第4回区議会定例会区長招集あいさつ (1)

11月12日、高際区長が行なった、招集あいさつの抜粋・要約です。

令和7年9月に区立小学校教員が児童ポルノの動画・画像を所持した疑いで逮捕されました。この事件は、学校教育・教育行政への信頼を大きく失墜させる行為であり、区政の最高責任者として、大変重く受け止めています。保護者の皆さまをはじめ区民の皆さまに、心よりお詫び申し上げます。
教員の逮捕後は、速やかに教育長からコメントを発表し、緊急保護者会や臨時校長・園長会などの開催、教職員への指導や校内巡回による不審物のチェック、スクールカウンセラーによる相談対応など、事件の再発防止と児童・生徒の心のケアに向けた対策を実施しました。10月には、「児童等に対する性暴力等根絶のための対策推進本部」を立ち上げました。年内には総合対策を取りまとめ、公表する予定です。断固たる措置を講じるとともに、こうした事案が繰り返されることのない環境づくりに徹し、区民の皆さまの信頼回復に努めてまいります。
また、区内在住の20代女性が勤務先のトイレで出産直後の女児を殺害するという大変痛ましい事件が9月に発生しました。尊い命を奪う行為は、決して許されませんが、妊娠や出産を迎える女性、特に若い女性の中には、誰にも相談できず孤立し、悩み、苦しんでいるかたがいます。本区では、私が副区長在任中から、生きづらさを感じている10代・20代の若い女性を支援する「すずらんスマイルプロジェクト」を立ち上げ、区や民間支援団体が連携し、不安や悩みを抱えているかたへの必要な支援に取り組んできました。しかし、今回の件で、こうした支援の存在が、本当に必要なかたに行き届いていない現実を痛感しました。そのため、区内三警察署と連携し、飲食店などのオーナーを通じて若い女性従業員などに「すずらんスマイルプロジェクト」の取組みを周知することをはじめ、早期に相談できる体制をさらに充実させ、支援が必要なかたに向けた有効な発信に力を入れてまいります。11月には、「豊島区児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会」に対し、発生要因分析と再発防止策検討について諮問しました。専門的な見地からの検証・提言を踏まえ、再発防止策を具体化し、全力で取り組んでまいります。

1.民泊条例について
多くの区民の皆さまから不安の声が寄せられている本区の民泊への対応については、スピード感をもって検討を進めてきました。令和7年9月に、条例改正素案のパブリックコメントを行い、263件におよぶ様々なご意見をいただきました。このうち89件は、事業者からのものであり、「84日間の営業日数では、事業継続が困難。投資回収できない」「2~3年の経過措置、激減緩和措置を取ってほしい」「既存事業者は、適用除外とすべき」など、規制に否定的な意見でした。一方、区民の皆さまから寄せられたご意見は、「木密地域や狭あい道路など本区の土地利用の実態から第一種と第二種の住居地域、準工業地域も規制してほしい」「既存事業者に適用しなければ、問題の解決にはならない」「罰則規定の新設、業務改善命令、業務停止命令を徹底してほしい」など、生活環境の改善に向け、規制を求める内容でした。6月の町会長アンケートにおいても、「区域を定め、期間を制限すべき」とのご意見が約9割に上りました。さらに、これまで区民の皆さまから、民泊による日々の生活環境の悪化と改善を求める多くの声が寄せられています。
区民・事業者双方のご意見を踏まえ検討したうえで、区民の暮らしを守ることを最優先とし、10月の「第2回条例改正等検討会」での審議を経て、条例改正素案の見直しを行いました。具体的には、新規設置の制限をかける区域を第一種と第二種の住居地域や準工業地域まで広げ、実施期間は春休みを加えた120日とすること、条例の適用は1年間の猶予期間を設け、令和8年12月とする内容です。また、改正条例案には、適正に運営していない事業者への、指導、勧告、公表の規定を追加し、新たに罰則規定を設け、区域と期間の制限に違反した者に、5万円以下の過料を科すなど、事業者への監督権限を強化します。さらに、「手続きルールの強化」として、開設に関する事前説明会の実施や、海外在住事業者に対する日本国内在住代理人の選定、町会加入に係る協議の実施、トラブル発生時における区民の要請に応じた協議の場の設置など、新たなルールを追加します。
「条例改正等検討会」は、設置を継続し、事業者や管理業者に対する指導・勧告などの状況を報告のうえ、さらなる取組みについて、議論していただきます。本条例の改正を機に、区の対応体制についても強化し、新たなルールの徹底など、適正な民泊運営が図られるよう、全力を尽くします。

2.物価高騰対策について
(1)食料支援
第二回定例会では、米の物価高騰に対応するため、「子ども食堂」や「高齢者のための誰でも食堂」への補助金上限額を引き上げるとともに、「様々な困難を抱える若者への食の支援を行う団体」に対しても、上半期分の緊急対策として補助を実施しました。現在も、食料品の高騰が続いており、区独自の物価高騰対策として、下半期も支援を継続します。さらに、令和7年10月から、政府備蓄米を活用した支援として、「子ども食堂」など区内20の食糧支援団体に対し、1トンのお米の配付を開始しました。今後は、豊島区民社会福祉協議会や区内の食料支援団体と連携し、区民ひろばを活用した「新たな食料支援の拠点づくり」を進め、さらに、様々な支援を必要とする方々への支援拠点となるよう検討を進めます。
(2)福祉事業所などへの補助
福祉事業所などへの物価高騰対策として、東京都が支援期間を年末まで延長することを受け、区民にとって極めて重要なサービスが質を落とすことなく提供されるよう、東京都の支援対象とならない地域密着型介護サービス事業所や障害福祉サービス事業所、私立幼稚園などに対する区独自の支援を同様に延長するための費用を、補正予算案に計上しています。