くらし Diversity Toshima ダイバーシティ (3)

地域の人々との温かいつながりで心地よく暮らせるまち
マリオン ゼッテコルンさん
比較文化研究家(ドイツ出身)

日本の大学へ留学したことがきっかけになり、美術の研究者、大学教授として日本で働くことになりました。気づけば豊島区に住んで40年近くになります。現在は美術活動を続けながら、学習院大学の公開講座でドイツ語やドイツ文化を教えています。豊島区は、人の温かさが感じられる素敵なまち。今年の初めには目白山紫町会の餅つきイベントに参加し、地域の方々と交流する機会がありました。まちの人のつながりをつくり出そうとする町会長ご夫妻の姿勢に感銘を受け、私自身も新たな出会いを楽しみました。スーパーや飲食店、郵便局など、日常の中で交わす何気ない挨拶が心地よく、便利な都心にありながらどこかほっとできる場所。豊島区は、私にとって第2のふるさとです。

Memo
ドイツの人々は“おうちで”交流を深める
ドイツでは客人をもてなすとき、外食よりも自宅に招待し、自慢の料理を振る舞うのが一般的。家で食事をとりつつ、ゆったりと会話を楽しむ文化が根付いています。

気軽な交流で築く信頼関係で生活に伴走する「としまる」
村松 清玄さん
シャンティ国際ボランティア会

月に1度、外国人向けの相談会を実施。気軽にコミュニケーションを取ることで、相談しづらい大きな悩みや課題を聞き出し、支援する活動をしています。土地勘がなく、言葉も通じないため、どこに助けを求めればよいかわからずに孤立する外国人の方も少なくありません。まずは実際に会って話す機会をつくり、支援へのアクセスを促進します。住まいや就労など生活に必要な手続きは、社会福祉協議会や弁護士とも連携してサポートします。家族と住めるようになったという感謝の声や、支援する側として協力したいというお声がけなど、ひとつずつの支援が地域全体の暮らしやすさの向上につながっています。

Memo
日本に住む外国人の支援者
外国人支援コーディネーター
日本に移り住んだ際、どのような困りごとがありどのように解決したのか、当事者としての経験を活かして相談者と同じ目線で言葉や文化の悩みに寄り添います。

学習院大学
ボランティア団体「SEM※」

多文化・国際交流のイベントを企画・運営しています。地域の団体と共に、多文化理解につながるイベントを実施するなど、授業の枠組みを超えて持続的に活動しています。

金子 海月さん
国籍が異なる方同士がそれぞれのコミュニティに加わって交流したり、世代を超えて関わりをもったりする機会ってなかなか少ないですよね。そこで私たちは、国籍や年齢に制限されない交流の場を提供したいと思っています。イベントを開催する中で、日本文化や日本人の高齢者との会話を楽しんでいる外国籍の方の姿が印象的でした。うれしそうに「また来るね」と言ってもらえた時は、とてもうれしく、やりがいを感じます。

髙橋優心さん
「文化を尊重する地域を作る原点となること」を目標に活動しています。そのために私たちが異なるルーツのある人々の架け橋となり、国際交流をしたいけどためらっている人へ、交流の場を提供しています。参加者の外国籍の方から「イベントで会った日本の方と、たまたま近所で会った時に話すようになった」と聞いて、地域の輪の広がりを感じました。国籍関係なく支え合って生きていくには、一人の人として思いやりをもって接していくことが大切です。

※SEM…Students Embracing Multiculture

生活の様々な困りごとを解消する
外国人相談窓口

日常生活全般の相談について、通訳や専門窓口への案内を通じて支援します。多言語に対応し、幅広いサポートを提供しています。

平日午前8時30分~午後5時
区役所本庁舎4階区民相談コーナー

問合せ:多文化共生推進グループ【電話】03-3981-1782

新たな世界と出会おう
国際交流イベント

・ネパール式ベビーマッサージ
・ハワイアンカルチャー体験講座
・多文化共生子育てフェスティバル