くらし 動物愛護週間 人と動物が共生するまちを目指して

9月20日~26日は、動物を大切にし適正に飼育することへの理解と関心を深めることを目的とした動物愛護週間です。動物と触れ合うことで、心温まる癒やしや生きがいにつながります。市では動物を飼っている人も飼っていない人も、動物と共に安心して過ごせるまちを目指しています。この機会に身近な動物について考えてみませんか。

■地域で動物と共に過ごすために
◆犬を飼う際には届け出が必要です
○犬の登録の申請
生後91日以上の犬は、市に登録することが義務付けられています。登録手続き後、市から犬鑑札を交付します。

○狂犬病予防注射
狂犬病は人と動物にとって危険な感染症です。飼い主は毎年1回、犬に狂犬病予防注射を受けさせ、市から狂犬病予防注射済票の交付を受けることが義務付けられています。

○犬鑑札と狂犬病予防注射済票の装着
犬の首輪などに必ず装着してください。

◆飼い主のいない猫(野良猫)と地域猫
○飼い主のいない猫
捨てられた猫や不妊・去勢手術をせずに屋外で放し飼いにされた猫から繁殖して増えた猫です。無責任な餌やりはしないで、ルール(餌を置いたままにせず、食べ終わったら片付け、清掃する等)を守って餌やりを行いましょう。

○地域猫活動
飼い主のいない猫が増えないように、地域住民やボランティアが餌やりやトイレの設置等のルールを決めて、人も猫も暮らしやすいまちづくりを目指す取り組みです。

本紙2面でペットの飼育マナー等をご紹介します

■動物愛護活動インタビュー
市では、地域で活動する町田動物愛護の会や東京都獣医師会町田支部、個人ボランティアの皆さんと協力して、犬や猫の譲渡会や動物愛護に関する普及啓発活動を行っています。
今回は、町田動物愛護の会・会長の小倉一穂さん、東京都獣医師会町田支部・支部長の原田智獣医師に活動の様子を伺いました。

◆町田動物愛護の会 会長 小倉一穂さん
町田動物愛護の会は、人と動物のより良い共生社会を実現させることを目的に、犬や猫の適正な飼育について普及啓発活動を行っているボランティア組織です。

○動物たちの幸せのために
犬や猫の譲渡会では必ず面談し、お試し期間として2週間程、家で一緒に過ごしてもらっています。既に飼っている動物との相性を確認してもらったり、飼育環境をこちらで見せてもらったりします。犬や猫が本当に幸せになれる環境を目指しています。
啓発活動では、毎年11月に動物愛護フェスタを開催していて、ペットの防災に関することや、しつけの相談等を受けています。他にも獣医師会や市と一緒に、犬のフンの被害が多いところを清掃し、啓発のチラシを配る「わんわんクリーンキャンペーン」を実施しています。

○人と人、横のつながりを大切に
動物に関する相談を受ける中で、飼い主が高齢で動物を飼い続けることが難しくなってしまったなどの相談があります。このような状況を解決するには、私たちのような団体や関係機関とつながることが大事になってきます。
人と動物、人と人がつながっていくよう、少しでも動物愛護活動に興味がありましたら、ぜひイベントや譲渡会に遊びにきてください。

◆東京都獣医師会町田支部 支部長 原田智獣医師
東京都獣医師会町田支部は、市内の動物病院が協力し、動物の健康と福祉の向上や地域の皆さんの安心・安全な暮らしに寄与することを目的に、さまざまな活動を行っています。

○命の大切さを子どもたちへ
狂犬病予防注射の集合注射、動物愛護に関する啓発事業、小学校への動物飼育指導の協力、災害時の動物救護支援体制の整備等を行っています。
その中で、獣医師会の会員が自宅で大切に飼育している犬を小学校へ連れて行き、子どもたちと交流する「ふれあい教室」を行っています。子どもが命の大切さや動物の温かさを体感できる機会です。不登校傾向の子が「犬が学校に来るなら行きたい」と登校し、「ふれあい教室」をきっかけに再び学校に行けるようになった事例もあります。動物の持つ癒やしや安心感が子どもたちの心に大きく働きかけていることを実感しています。

○温かな地域コミュニティーのために
動物の命を守るという根本的な使命のもと、地域全体の健康づくりや命の教育に貢献できることが大きなやりがいです。動物をきっかけに人と人がつながり、温かな地域コミュニティーが広がっていく様子を見ると、この活動の意義と責任を感じます。

■ペットの飼育マナーを守りましょう
犬や猫の飼育マナーに関する相談が多数寄せられています。動物を飼う際は、その命を全うするまで飼い主が責任を持って、お世話をしましょう。また、地域社会との調和を考え、近隣への配慮を忘れないようにしましょう。

犬も猫も、病気や望まない妊娠、ストレスを防ぐために、適した時期に不妊・去勢手術をしましょう。

◆犬に関すること
○フン・尿の後始末を忘れずに
トイレは散歩前にするようにしつけましょう。散歩中にしてしまったフンは必ず持ち帰り、尿はペットボトル等で持参した水で洗い流してください。

○犬を放さないでください
犬をリードにつながずに散歩させることは、東京都の条例で禁止されています。
公共の場所ではリードを短く持ち、犬を制御できる人が散歩させましょう。

○むだぼえをさせないようにしつけましょう
犬はうれしい時や悲しい時にほえますが、必要以上にほえる場合は、必ず原因があります。原因を探り、近隣への迷惑にならないように、根気よく愛情を持ってしつけましょう。

◆猫に関すること
○屋内で飼いましょう
屋外に出すことで病気の感染や交通事故のリスクが高くなります。
また、他人の敷地でフンをして迷惑を掛けないためにも、飼い猫は屋内で飼うようにしましょう。

▼2025まちだ動物愛護フェスタ
日時:11月9日(日)午後1時~4時
場所:南町田グランベリーパーク丘の広場(鶴間)
内容:ボランティア団体による動物に関する相談、獣医師によるペットの健康相談等

▼市では、他にもこのような取り組みをしています
○犬や猫の適正な飼育と動物愛護の普及啓発活動
広報紙「ペットタウンまちだ」の発行や講習会等を実施しています。

○ペットの飼育に関する相談
主に犬や猫の飼育に関する相談を受けています。近年、高齢者からペットの飼育に関する相談も寄せられています。心配なことがあれば、生活衛生課(【電話】722‒6727)へご相談ください。

問合せ:生活衛生課
【電話】722‒6727