健康 〔コラム〕医師会

■「がん」を正しく理解しましょう 東村山市医師会
がんは、いろいろな原因で遺伝子に傷がついて異常な細胞が増える病気です。命を失う原因の第1位です。以下、よくある質問にお答えします。

○がんは遺伝する病気だから家族にがんがなければ心配ありませんか?
いいえ、ごく一部のがんを除いて遺伝しません。患者さんが多いことからあたかも遺伝しているかのように見えるのです。ただ、たばこや肥満、塩分過多はがんの原因と言われていますので気をつけましょう。

○家族等、がんの患者さんと接触したら自分もがんに感染しますか?
いいえ、がんはまわりに感染しません。お見舞いに行って感染することもありません。

○高齢者は免疫が低下しているからがんになりにくく、なっても転移しないというのは本当ですか?
いいえ、加齢は遺伝子に傷がつく原因ですから、年をとるほど注意が必要です。がんにはいろいろな種類があり、転移のしやすさを示す悪性度も異なります。

○毎年、市の特定健診を受けていて、体重も変わらず、食欲があれば大丈夫ですか?
いいえ、がんはまるで「忍者」のように気づかないうちに体にできて静かに大きくなり、そして転移します。だから症状がないのです。一般の血液検査だけでは不十分です。テレビ等で「簡単にがんがわかる」等の宣伝がありますが医学的に根拠はありません。がんの種類や特性を踏まえた「がん検診」を定期的に受けることをお勧めします。