- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都国立市
- 広報紙名 : 市報くにたち 令和7年10月5日号(第1400号)
◆PFOS、PFOAとは
有機フッ素化合物の一種で、水や油をはじく、熱に強いなどの特性から、各種コーティング剤や消火薬剤などの用途で使用されてきましたが、健康等に影響を及ぼす可能性が指摘され、国際的な条約に基づき、廃絶等の対象とすることが決められました。日本でも製造・輸入等が原則禁止されており、PFOS、PFOAを使用した製品が新たに流通することはありません。
◇水道水は安全ですか?
東京都水道局では、PFOS、PFOAについて年4回水質検査を行っており、都内すべての給水栓(蛇口)において暫定目標値(注1)を下回り、水道水の安全性は確保されています。検査結果は、水道局で公表しています。
(注1)…PFOS、PFOAの合算値で50ng(ナノグラム)/Lが暫定目標値で、体重50kgの人が生涯にわたり、該当の水を毎日2L摂取しても、健康に影響がない値として設定されています。なお、市内水道水の検査結果は、国立(くにたち)中給水所・谷保給水所で5ng/L以下(定量下限値未満)となっています(6月時点)。
◇食品からの健康影響はありますか?
国の食品安全委員会の見解では、「通常の一般的な食生活(飲水を含む)から摂取される程度のPFOS、PFOAによっては、著しい健康影響が生じる状況にはない」としています。また、環境省で取りまとめた「PFOS、PFOAに関するQand(アンド)A集」では、PFOS、PFOAの摂取が主たる要因とみられる個人の健康被害が発生したという事例は、国内において確認されていないとのことです。
◆関係機関の取り組み状況
◇国
国の「PFAS(ピーファス)に対する総合戦略検討専門家会議」では、最新の科学的知見等に基づき対応を検討し、「PFOS、PFOAに関するQandA集」および「PFASに関する今後の対応の方向性」を取りまとめ、公表しています。
また、農産物中PFASの分析法の確立、農業土壌、水等からのPFAS移行特性を解明するための試験研究を実施(令和5〜9年度)しているほか、化学物質の人へのばく露モニタリング調査を継続的に実施しています。
◇都
東京都環境局では、PFOS、PFOAについて、令和3年度から都内全域の地下水質の状況を把握する概況調査を実施し、広域的な視点から都内の地下水質状況の把握を進めており、調査結果を公表しています。
また、東京都の取り組みについて「有機フッ素化合物に関する東京都の取組」として公表しています。
◇市
これまで、東京都市長会から東京都に対して、PFOS、PFOA等の実態調査の、より詳細な実施と、汚染実態の原因究明および対策について要望してきました。
一方、有機フッ素化合物に対して、不安に感じる市民の声も多くあります。そこで、市内の状況を適切に把握し情報発信していくため、令和7年度中に、市独自のPFOS、PFOA等の地下水調査を実施し、結果を公表する予定です。
◆PFASに関する電話相談窓口
【電話】03-5989-1772
東京都では、現在明らかになっているPFOS、PFOAに関する情報を伝える電話相談窓口を開設しています。
受付時間:月〜金曜日午前9時〜午後5時(土・日曜・祝日、年末年始を除く)
問合せ:環境政策課環境政策係
