- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都八丈町
- 広報紙名 : 広報はちじょう 2026年1月号
■台風22号・23号の復旧・復興を支えた現場の力 special interview
台風22号・23号の影響により、私たちの町は大きな被害を受けました。その中で、昼夜を問わず復旧・復興に奔走してくださった方々がいます。町民に最も近い場所で私たちの暮らしを守り、支えてくれたその姿に、どれほどの人が勇気づけられたことでしょう。今回は、そんな“八丈町のために動き続けてくださった方々”にお話を伺いました。
Q1.今回の災害派遣ではどのような支援を中心に実施しましたか?
Q2.今回の支援で特に大変だったことはありますか?
Q3.支援を行う上で、大切にしていたことは何ですか?
Q4.印象に残った出来事はありますか?
Q5.最後に八丈島の皆さんへメッセージをお願いします。
▽東京DWAT(東京都災害派遣福祉チーム)・東京都社会福祉協議会
DWATチーム員/特別養護老人ホームあじさいの里施設長 吹田伊都子さん
DWAT事務局/東京都社会福祉協議会福祉部経営支援担当 高橋和希さん
Q.東京都としてDWATが派遣されたのは今回が初めてですか?
東京都単独での派遣は今回が初めてでした。今年(令和7年)、災害救助法が約60年ぶりに改正され、DWATの支援対象が避難所だけでなく在宅避難者にも拡がったことで、全国的にも注目される活動となりました。島の方同士では話しにくい被災体験や不安を、外部の支援者である私たちに打ち明けてくださることも多く、そうした声が必要な支援へつながっていったと感じています。
A1.被災したご家庭を一軒ずつ訪問し、生活状況や困りごとの聞き取りを行う「個別訪問」が中心でした。福祉的な支援が必要と判断した場合は、情報を整理し役場などにつなぐ“橋渡し役”も担いました。多い日には1日50件近くを訪問することもありました。
A4.
歩いているだけで「ありがとうございます」と声をかけていただくことが多く、島の皆さんの温かい受け入れを強く感じました。近所同士が互いを気にかけ、「あのお宅が心配だ」と教えてくださる場面も多く、地域の支え合いの力がとても大きいことを実感しました。「うちだけじゃないから」と周囲を思いやる声も多く、お互いをよく見守りながら支え合う関係性が深く印象に残っています。
また、ある地域では、災害後に「隣も大変だから」と太鼓サークルの活動を控えているという方にもお会いしました。DWATチーム員が「楽しいことをして町を元気にすることも大事ですよ」と伝えたところ、住民の方も大変喜ばれていました。遠慮があって言い出せなかった本当の思いがあったのだと感じています。
A5.
高橋さん:
今回の災害支援で初めて八丈島に来ました。正直、個人的にも思い入れのある特別な島になりました。次は絶対にプライベートで来たいと思っています!
DWATの活動は11月29日までにはなりますが、オンライン等で出来る部分は積極的に関わり、支援を続けていきたいと思います。
吹田さん:町民の方々、そして連休中にも関わらず動き続けていた行政職員の皆さんが尽力されている姿を間近で見ていました。1日でも早く災害前の生活ができるようになってほしいと願っています。
▽国土交通省関東地方整備局
国土交通省関東地方整備局防災情報調整官 吉永勝彦さん
A1.TEC-FORCE隊員として、主にドローン班(延べ4班)と道路班(延べ8班)の派遣でした。道路班は町道の被災箇所を一つずつ確認し、その被害規模をもとに復旧工法に関する技術的所見や概算被害額算定書、概算被害数量算定書などの作成を行いました。ドローン班は当初、水源地周辺の土砂崩れや倒木の状況を確認する任務でしたが、追加で道路班が立ち入れない場所は上空からの調査支援も行いました。
A2.現場の報告によると、ドローン班は樹木が多いため上空からの確認が難しく、強風の影響で操縦の難易度が高かったです。道路班は倒木や土砂崩れの影響で徒歩で被災箇所に向かうこともあり、島内の狭い道が多い中、レンタカーには軽自動車を選択したことが正解でした。
A3.被災者への配慮を徹底し、住民の方への声掛けを欠かさないことを意識しました。さらに、隊員自身が負傷しないよう、班長を中心に安全管理と体調管理も重視して活動していました。
A4.島民の方が危険箇所を教えてくださったり、ドローンの発着場所を快く貸してくださったことが印象に残っています。また、災害後も運動会が開催されている様子を見て、復興に向けて前向きに進む島の力強さを感じました。
A5.一日も早い復興を心から願っています。支援に来た隊員の多くが、次は観光で訪れたいと話しており、また元気な八丈島に戻って来られる日を楽しみにしています。
