イベント よこはま彩(さい)発見(vol.36)

海、港、緑、歴史、地域、人々、さまざまな魅力を持つ都市横浜。この街の彩りを「よこはま彩発見」としてお届けします。
今回は、横浜市歴史博物館(都筑区)からです。

■企画展「北条幻庵(ほうじょうげんあん)―横浜・小机城と関東の戦国―」
横浜市歴史博物館 主任学芸員 阿諏訪青美

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横浜市歴史博物館では、企画展「北条幻庵―横浜・小机城と関東の戦国―」を、2026年1月18日(日)まで開催しています。
タイトルにある北条幻庵とは、戦国大名・北条氏の初代である伊勢宗瑞(いせそうずい)(北条早雲(ほうじょうそううん))の四男として生まれ、約80年にわたり、北条氏五代の繁栄を支えた人物です。幼くして出家し、関東地方の武士たちに信仰されていた箱根権現社(現・箱根神社)に入りましたが、やがて当主に従って合戦にも出陣。若者の育成や領地の経営にも関わり、一族を陰で支える最長老として活躍しました。現在、港北区の「小机城址市民の森」として知られる小机城には、北条幻庵の息子や養子などが四代にわたって城主に就きました。初代・三郎(さぶろう)と二代・氏尭(うじたか)は若くして命を落としましたが、三代・氏信(うじのぶ)と四代・氏光(うじみつ)は北条氏が上杉謙信や武田信玄など戦国の名将たちとしのぎを削る中で活躍しました。
2021(令和3)年度と2022(令和4)年度に、横浜市は小机城跡の発掘調査を行い、かわらけ(素焼きの土器)片や陶磁器片、また建物跡などを確認しました。当館では、これらの調査成果に加え、古文書や絵画、工芸などの資料をとおし、北条幻庵の生涯をたどりながら、小机城と小机城をめぐる戦国時代の様子をご紹介します。
ぜひご来館いただき、横浜に眠る戦国時代の軌跡を感じてください。

■横浜市歴史博物館 有料
交通:「センター北」駅下車、徒歩5分。駐車場(有料)もあり。
休館日:毎週月曜日(祝休日の場合は翌日)、12月28日~1月4日

問合せ:横浜市歴史博物館
【電話】045-912-7777【FAX】045-912-7781