- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県箱根町
- 広報紙名 : 広報はこね 令和8年1月号
私たちにとって身近な動物である「猫」。
公園や住宅街、路地裏で暮らす猫たちは、誰かが飼っているわけではなく、外の環境で生きている“野良猫”です。
春は、猫にとって繁殖が活発になるシーズン。
特に2~4月頃は交尾・妊娠が増えるため、野良猫が増えやすい時期でもあります。
一方で「かわいいから」「かわいそうだから」と餌だけをあげる行為は、猫が繁殖し、結果として地域の困りごとにつながってしまうことも—。
猫と人がうまく共存するにはどうしたらいいか、今、一緒に考えてみませんか。
■なぜ野良猫が増えるの?
猫は年に2回、春(2~4月)・秋(9~11月)に繁殖期を迎えることが多く、1頭のメス猫が一度に産む子猫は平均4〜6頭。
そのすべてが生き残るわけではありませんが、もし人の手が入らず繁殖が続けば、3年後には2,000頭以上に増える可能性もあります。
■外で暮らす猫が増えた際の問題
・夜間の鳴き声
・糞尿被害
・車との事故
・家の庭や畑が荒れる など
これらは「猫が悪い」のではなく、増え続ける状況がそうさせてしまっているという視点が大切です。
■猫を増やさない「TNR」
TNR活動はもっと増える前に手術をして、これ以上外で生まれる命を減らすことで、野良猫をゆるやかに減らしていく方法です。
◇TNRとは?
「T」Trap(トラップ):捕まえる
「N」Neuter(ニューター):不妊・去勢手術
「R」Return(リターン):もとに返す
《餌やりのマナー》
「かわいそうだから」という気持ちから餌だけあげると、そこに集まる猫が増え、トラブルが起こることがあります。
でも「餌をあげてはいけません」と一方的に言うだけでは、問題は解決しません。
大切なのは、近隣住民の理解を得てルールのある餌やりで、増やさない取り組みとセットで、という意識です。
餌やりをする場合は、
・決まった場所、時間に適切な量を
・食べ残しの片づけ、周辺の清掃
を徹底し、正しく関わることで未来の野良猫の数を確実に減らします。
《さくらねこの目印》
手術済みの猫は、目印として耳先がV字にカットされていることがあります。
これはさくら耳と呼ばれ、「既に手術が済んでいます」というサインです。
(痛みはありません)
■野良猫を増やさない町の取り組み
地域の猫をめぐる問題を減らすためには、「猫を増やさない」ようにしていくことが大切であり、啓発活動に加えて以下のような取り組みを行っています。
◇不妊去勢手術費用の一部補助
飼い猫や野良猫の不妊去勢手術費用の一部を補助します。
不妊:3,000円(上限)
去勢:2,000円(上限)
◇TNR活動の支援
町では、この活動をするボランティア団体の支援をしています。
※手術費用はどうぶつ基金のチケットを使用して無料で行っています。
町内にいる野良猫の不妊去勢手術が全頭終了すれば野良猫ゼロになるかもしれません。
みんなが快適に過ごせる町になるよう、野良猫に目をむけ手術が済んでいない猫を見つけたら環境課まで連絡をしてください。
※あくまでTNRを目的としているため保護ではなく、術後は元の場所に返します。
■猫を愛するあなたへ
1.屋内飼育をしましょう
屋内飼育はケガや感染症、交通事故、近隣トラブルを防げます。環境を整えれば室内だけでも快適に暮らせます。
2.不妊・去勢手術をしましょう
猫は繁殖力が高いため、手術をすることで望まない繁殖や野良猫の増加を防げます。
3.所有者を明らかにしましょう
首輪やマイクロチップを付け、飼い主が誰か分かるようにして、迷子や災害時に備えましょう。
4.最後まで飼いましょう
猫を最後まで責任を持って飼う必要があります。
捨てずに、飼えなくなった場合は必ず新しい飼い主を探しましょう。
■野良猫ゼロを目標として掲げ、TNR活動に取り組んでいる村岡千春さんの想いを聞きました。
▽はこねこ代表 村岡千春さん
「私たちは、過酷な外の環境で暮らす「不幸な命」を減らすため、TNR(不妊去勢手術)活動を行っています。病気や事故で苦しむ姿を見ずに済む、野良猫ゼロを目標としています。
耳先をカットした「さくら猫」は、繁殖せず一代限りで生を終えます。その命が尽きるまで、猫が好きな方も苦手な方も、昔ながらの隣組のように地域全体で見守りをお願いします。
人と猫が穏やかに共生できる環境作りに、皆様の温かいご協力をお願いいたします。」
野良猫問題は「猫が好きな人」だけでも「困っている人」だけでも解決できません。
立場の違う人が共に考え、地域全体で向き合うことが必要です。
まずは「知ること」から始めましょう。
照会先:環境課
【電話】85-9565
