くらし 出発進行!かぼでん通信

このコーナーは「かぼちゃ電車保存会」が愛するかぼちゃ電車について紹介します

かぼちゃ電車保存会
会長 平田 翼 さん

11月から12月初旬にかけて、かぼちゃ電車は冬季の凍結や積雪に備え「冬囲い作業」を実施しました。この作業は、保存開始以来、毎年欠かさず行っているものです。
一見すると単にシートを掛けているだけのように見えますが、実際には電車の車体には細かな凹凸が多く、シートが破れないよう配慮が必要です。そのため、車体の一部の部品を外し、緩衝材で丁寧に養生を施した上で、軽量のブルーシートを掛け、さらに大きな銀色のシートで覆います。最後に、冬季特有の強風でも飛ばされないよう、長いロープでしっかりと固定して作業完了となります。
積雪は、屋根上が長時間濡れ続けることで雨漏りの原因となるほか、わずかな塗装の隙間に入り込んだ水が凍結すると、塗装の剥離につながる恐れがあります。冬囲いは、こうした冬の厳しい環境から電車を守るために欠かせない作業です。
寒さが厳しくなる時期の苦労の多い作業であり、また冬の間は電車をご覧いただけなくなるのは残念ですが、大切な車両を未来へ受け継ぐため、毎年しっかりと取り組んでいます。