子育て ≪特集≫長岡の学校給食 作り手の想いが生む児童の笑顔(2)

◆愛情たっぷりで育てる生産者の声
『地元・長岡の素晴らしさ農業を通して伝えたい』
小学校のグラウンド約40個分の面積(48ha)の田んぼで、給食用のコシヒカリなどを作っています。近くの豊田小学校では父の代から数えて27年間、授業で稲作も教えています。
お米ひとつぶにどこまで想いが込められるか、ワクワクしながら試行錯誤の毎日です。授業では、そのワクワク感やおいしいお米ができる長岡の土壌の素晴らしさが伝わるように教えています。
東京で農業を学んでいた学生時代に、長岡を「何もないまち」と表現したことがあり、とても後悔しています。「長岡は魅力がいっぱいのまち」。そう言える子どもたちが増えるよう、これからも農業を通して魅力を伝えていきたいです。
-長部農場 代表 長部茂幸さん

『中越大震災から再建おいしさを送り続けたい』
県内の学校給食にも使われているえのきたけを、川口地域で44年間生産しています。中越大震災では震度7の揺れに襲われ、工場にあった22万株分を全て廃棄。建物は壊れて再建に多くの費用がかかりました。そこから21年。地元のみなさんをはじめとする多くの方々に食べてもらいたい一心で生産を続けてきました。
うちの「雪ん子えのき」は、名前の由来にもなっている雪のような白さとシャキシャキした歯応えが自慢です。工場で温度管理をして栽培しているので、年中おいしく食べられることも魅力。この味をこれからもずっと提供できるよう、社員一丸となって作っていきます。
-田麦山きのこセンター 理事 内山洋一さん

◆生産者と味わう特別な給食
11月5日、千手小学校で児童と生産者の会食会を行いました。この日は、大口れんこんや雪ん子えのきなどの地場産品を使った特別給食。米農家をインタビューした動画も視聴し、農業や食の大切さを改めて学びました。

▽ごちそうさまでした!児童の声
・農薬をできるだけ使わずに育てられた安全なお米を食べられることに、感謝の気持ちでいっぱいです!
・生まれて初めて農家さんと話しました。明るい人で一生懸命に米作りをしていることが分かりました。他の生産者の方とも話してみたいです。
・苦手な野菜があったけど、おいしく完食できました!

▽先生もひと言
誕生日の児童がいる日は、「いただきます」の後に「牛乳カンパイ!」でお祝いします。給食は栄養摂取だけでなく、大切なコミュニケーションの場。これからも大切にしていきたいです。

◆スペシャル おうちで作ろう!みんな大好き給食メニュー Vol.16 学校メニュー『地場もん給食』
毎号単品で紹介している“給食メニュー”。今回は1食分の献立をまるっと紹介します。隣のページで子どもたちが食べている給食と同じレシピです。この機会にぜひ作ってみてください!

▽えのきの南蛮みそ汁
かぐら南蛮の辛味とえのきたけの歯応えがアクセント。

・材料(4人分)
にんじん…1/4本
大根…60g
えのきたけ…1/2袋
生揚げ…100g
長ねぎ…1/3本
水…800ml
だし汁パック…1袋
みそ…大さじ1と1/2
かぐら南蛮みそ…小さじ1/2

・作り方
(1)にんじんと大根はいちょう切り、えのきたけは2cm、生揚げはさいの目切り、長ねぎは小口切りにする。
(2)鍋に水とだし汁パックを入れ、だし汁が出たら取り出す。にんじん、大根の順に煮る。えのきたけ、生揚げを加えて煮る。
(3)みそとかぐら南蛮みそを溶かす。長ねぎを加えてひと煮立ちさせる。

▽里芋のごま和え
里芋のなめらかさとごま・みそのコクがマッチ。

・材料(4人分)
里芋…大1個
さつまいも…1/5本
にんじん…1/5本
小松菜…1/5束
白すりごま…小さじ4
みそ…大さじ1
砂糖…大さじ1
マヨネーズ…小さじ2

・作り方
(1)里芋、さつまいもは厚めのいちょう切り、にんじんはいちょう切り、小松菜は2cmに切る。
(2)(1)をゆでて、冷ます。
(3)ボウルに白すりごま、みそ、砂糖、マヨネーズを入れて混ぜ、(2)と和える。

▽れんこんのさくさくつくね
ゴロッと入ったれんこんが食べていて楽しい♪

・材料(4人分)
れんこん…30g
長ねぎ…1/3本


豚ひき肉…100g
鶏ひき肉…90g
木綿豆腐…40g
おろししょうが…小さじ1/3
しょうゆ…小さじ1/2
片栗粉…大さじ1/2


酒…小さじ2
砂糖…大さじ1
しょうゆ…小さじ2
みりん…小さじ1
水…大さじ2

片栗粉…小さじ1
油…小さじ1

・作り方
(1)れんこんと長ねぎを粗みじん切りにする。
(2)ボウルに(1)と◎を入れてよく混ぜ、4つに成形する。
(3)小鍋に☆を入れてひと煮立ちさせ、片栗粉でとろみを付ける。
(4)フライパンに油を引き(2)を両面焼く。焼き色が付いたらふたをして蒸し焼きにする。
(5)火が通ったら盛り付け、(3)をかける。

◆topics 市町村合併から20年。特別な給食週間 子どもと地域をつなぐ給食
平成17年の市町村合併(1次)から今年で20年。この間、11のまちが合わさって海の幸・山の幸にさらに恵まれた長岡となりました。
学校給食でもこの節目をお祝い。1月の「全国学校給食週間」で、合併地域の特産物や食材を取り入れた給食を提供します。併せて、給食だよりなどで児童・生徒に地域の特徴を紹介。長岡の魅力を伝える機会とします。

栃尾のあぶらげ丼や和島の団子汁、生姜醤油ラーメンなどを試作中です。児童・生徒のみなさんお楽しみに!

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問合せ:学務課
【電話】39・2239