健康 認知症、早期発見がカギ

「なんだか最近、ちょっと変かも?」そんな小さな違和感が、認知症と向き合う第一歩。早めに気付くことが、これからの自分らしい暮らしにつながります。自分や家族の未来のために、まずは知ることから始めませんか。

≪2040年の推計 約3人に1人 認知症・軽度認知障害の高齢者≫

◆誰もが当事者になりうる時代
認知症の高齢者は増加傾向にあり、国の調査では、2040年に全国で約1,200万人が認知症か、その前段階の軽度認知障害(MCI)になると推計されています。これは、65歳以上の3人に1人に相当します。また、65歳未満で発症する「若年性認知症」では、働き盛りの世代の仕事や家庭に影響を及ぼすこともあります。
認知症は誰でもなりうる身近な病気です。自分や家族が診断を受けることは、決して珍しいことではありません。

[解説]認知症と軽度認知障害(MCI)
・認知症…脳の病気やさまざまな要因によって認知機能が低下し、日常生活に支障が出ている状態。
・軽度認知障害(MCI)…認知機能が低下しているものの、日常生活には支障が出ていない状態。

◆早期発見と対応で進行を遅らせることができる
認知症は、ある日突然なるものではありません。発症の前にMCIと呼ばれる段階があり、物忘れなどの兆しが現れます。このMCIの人のうち、毎年10〜15%が認知症へ進むとされています。大切なのは、早く気付いて受診すること。適切な治療や対処をすれば、認知症への移行を抑え、進行を遅らせることができます。具体的には、生活習慣の改善や人との交流などが効果的です。少しでも「おかしい」と感じたり、受診すべきか迷ったりしたら、それが受診のタイミング。早めにかかりつけ医に相談してください。
-三島病院 副院長 認知症専門医 田中晋(しん)さん

◆それ、年のせい?まずは気になるサインをチェック
年齢のせいにしていた物忘れ。何気ない変化の中に、認知症やMCIのサインが隠れていることもあります。自分や家族に当てはまることがないか確認してみましょう。

・身近な人や物の名前、昨日食べた食事のメニューが思い出せない
・物を置いた場所が分からなくなることがある
・「前にも同じ話をしていた」と指摘されることが多い
・何をするのも面倒に感じることがある
・言おうとする言葉がすぐに出てこないことがある

※詳しいチェックリストは日本認知症予防協会(R)ホームページで。チェックして気になることがあれば、かかりつけ医や専門機関へ相談・受診してください

◆早期発見のきっかけにもの忘れ相談会
エーザイ(株)の脳の健康度チェックツール「のうKNOW(のう)(R)」を活用し、認知症やMCIの早期の気付きにつなげます。
日時:10月6日(月)午後1時~4時
場所:さいわいプラザ
対象:60歳~74歳で次の全てを満たす人(1)本人または家族にもの忘れの自覚がある(2)認知症の受診歴がない
定員:10人〔先着〕(家族の同席も可)
申込み:長寿はつらつ課

◆一人で抱え込まずに相談を
[9月は高齢者見守り強化月間です]
自分や家族、近所の人のことで気になることや不安があるときは、地域包括支援センター(包括)にご相談ください。
※お近くの包括は、高齢者基幹包括支援センター(【電話】89・7440)や市ホームページで

◆9月は認知症月間
▽認知症を知る
認知症地域フォーラムin長岡「認知症とともに・よりよく・暮らす地域~本人と一緒に考えよう~」
日時:9月29日(月)午後2時~4時
場所:リリックホール
講師:慶應義塾大学大学院教授・堀田聰子(さとこ)さん
定員:400人〔先着〕
申込み:9月25日(木)までに長寿はつらつ課へ(HP可)

認知症と共に歩む市民講座「レカネマブ治療における認知症の早期治療の意義」
日時:9月27日(土)午後2時~3時
場所:米百俵プレイス北館
講師:長岡西病院副院長・三木健司さん
定員:25人〔先着〕
申込み:9月26日(金)までに崇徳厚生事業団医療・福祉よろず相談【電話】39・7374へ

▽地域で支える
認知症サポーター養成講座
認知症の症状や対応を学びます。受講者には認知症サポーターの証としてオレンジリングと9月限定の認知症ブースターカードを渡します。
日時:9月24日(水)午前10時~11時30分
場所:さいわいプラザ
講師:認知症キャラバン・メイト
定員:20人〔先着〕
申込み:長寿はつらつ課(HP可)

▽集い、つながる
『オレンジカフェ』
認知症の人やその家族、地域の人も気軽に参加できる交流の場です。市内に17カ所あります。

『ミーティングセンター』
認知症の人やその家族が、専門職のサポートを受けながら話し合い、やりたい活動を行います(参加要件あり)。

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問合せ:長寿はつらつ課
【電話】39・2268