文化 続・ひみ 未来遺産 第44回

■縄文人と犬
〜朝日貝塚の縄文犬〜

日本で最古の家畜といわれるのが、今も我々にとってなじみ深い犬です。日本では縄文時代の早期(9500年前〜6500年前)にはすでに犬が飼育されていたと考えられます。
氷見では、朝日貝塚、大境洞窟遺跡、上久津呂中屋遺跡、四十塚遺跡で縄文時代の犬の骨が出土しています。縄文時代には、犬は狩猟犬として飼われていたとされ、多くの場合、埋葬された状態で出土します。氷見の遺跡でも、朝日貝塚と上久津呂中屋遺跡では埋葬状態とみられる犬の骨が見つかっており、縄文人の狩猟のパートナーとして大切に扱われていたことがうかがわれます。
一方、弥生時代には、稲作文化が広まっていくなかで、犬は狩猟犬としての役割を終えました。弥生犬は、農地を害獣から守る番犬の役割を果たしたほか、食用ともされたようです。弥生時代には、ほとんどの場合犬は埋葬されず、骨が解体された状態で出土するのですが、これは食用にされたためと考えられています。
朝日貝塚の縄文犬は、縄文時代中期中ごろ(約4300年前)のもので、頭骨の大きさから肩高が39cmほどだったと考えられます。現在の基準では小型犬のサイズですが、この時代の縄文犬としては標準的な大きさです。顔つきはやや異なっていたものの、現代の柴犬に似た姿をしていたとされます。
(博物館主査 廣瀬直樹)

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