くらし OYABE×地域おこし協力隊

■梶内隊員(就農関係)
地域おこし協力隊の梶内です。蛍がチラチラと舞っています。この時期はゲンジとヘイケの両方を見ることができますが、「倶利伽羅の合戦」の再現には数が少ないようです。田んぼの二重畔(にじゅうあぜ)や排水用の深い溝に年中水を溜めたり、用水に工夫を凝らすなどして、蛍の幼虫やその餌となるカワニナ類の棲家(すみか)を増やせないかと考えています。自然栽培(無肥料・無農薬)での米作りを行なっている僕らの田んぼは、田植えの時期が1カ月ほど遅れます。田んぼに作った苗代(なわしろ)で、1カ月半ほどの時間をかけて成苗(せいびょう)と言われる大きな苗に育てます。苗箱も田んぼに根を張ることの出来る特殊なものを使っています。大きく育てた苗を田んぼに植え、水を深く張り5日ほどで最初の除草を行うのが理想だと聞いています。なかなかそのように段取り良くはいきませんが…。夏至までにと思っていた田植えが1週間ほど遅れてもう一息。去年より今年、そして来年はこうしてみようなどと考えながら、作業を進めています。毎年勉強だなと感じます。それにしても、米づくりには本当に多くの栽培方法やノウハウがあることを学んでいます。隣合った田んぼでも状況は違ってきますし、その人の経験や工夫によって少しずつ考え方も違うようです。集落の大先輩方から、米づくりの話しを伺うのは本当に楽しい時間です。体を動かして覚えること、五感を使って感じること、作ることの楽しさ、知ることの喜び、本当に貴重な時間を過ごしています。地域おこし協力隊の任期が残りちょうど一年となりました。任期終了後は、このような経験を共有し体験出来るようなことを考えていこうと思っています。まだ“でかいこと”押し植えが残っています。それが終わったら雑草との戦いです。先日、目の前を雉(きじ)の親子が通り過ぎ、カモシカは田んぼの脇でじっとこちらを見つめていました。

地域おこし協力隊
@oyabe_satoyamalife