- 発行日 :
- 自治体名 : 石川県加賀市
- 広報紙名 : 広報かが 令和7年9月号
加賀市医療センター病院長北井です。少子化の解決にはなにが求められるか?です。政府も地方行政も一生懸命考えています。ある統計によると各年代の未婚率が上がっているそうです。中でも20歳代の結婚率の下がりが大きい。日本では結婚→出産の順番が多く、出生数を上げるにはまずは結婚数を上げなければいけないというのは皆わかっています。コロナで出かける(遊びに行く、出会い)ことが減った分、カップル率や交際の深化が減り結婚が減ったと解説する人もいます。マスクで表情を読めなくなって微妙な恋愛の表現、例えばニコッと口角を上げるのも伝わらなくっているのかも知れません。コロナ自粛が結婚自粛につながっているとすると、死亡率を上げただけでなく、出生数の減少という人類史に大きな影響を与えたコロナウイルスを忌々しく思います。結婚は3m以内の人とするというデータもありますから、若い人が入職している我々の病院で出会いが増えないか、生暖かく見守っています。エレベーターで妙齢の男女の職員が二人きりになったと感知したらAIがドアを開けるスピードを自動的に落としてやる機械がないかと夢想しています(冗談)。以前は地域にも職域にもおせっかいオバサン、オジサンがいて、「あの子なかなか良いのでは?」と本人にそれとなく聞いていましたが、今ではセクハラ、モラハラと言われかねず、コンプラ重視の世の中も恨めしく思います。そもそも結婚観を文章にするだけでも、炎上して危ないですよと校正担当者から指摘されそうです(続く)。